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成功率98%、運んだ人工衛星の数々...7つのキーワードで知る「H2Aロケット」の歴史と、日本の宇宙開発事業への貢献
3.H2Aロケットの「ここがすごい」②98%の成功率
H2Aロケットは50回中49回の打ち上げに成功した。同じ型式のロケットを50機制作、さらに成功率が98%というのは世界的に見ても非常に高レベルの成果だ。
唯一、打ち上げに失敗したのは03年11月の6号機。固体ロケットブースタの1本が分離しなかったためミッション成功の見込みがないと判断され、地上から指令破壊された。搭載していた情報収集衛星2機も失われ、ミッションは失敗した。
H2Aすべての開発や打ち上げに関わってきたJAXA宇宙輸送技術部門技術統括の藤田猛氏は「6号機の失敗は忘れたくても忘れられない。『破壊されました』という連絡に頭の中が真っ白になった」と回顧し、「直接の原因だけでなくロケット全体を見直し、非常に多くの改善点を見出したことが、7号機以降の連続成功につながった」と語った。
50号機の打ち上げ執行責任者である三菱重工業の鈴木啓司氏は、打ち上げ成功後に「無事に成功して、ちょっとまだ夢を見ているみたいな気持ち。成功率が98.0%になった。これは6号機を失敗してしまった後、50号機が最後と決めた以降すべて成功させてやっと到達できる数字で、達成することは悲願だった。97.9何%ではなくて、98.0%まで今日無事にたどり着けたことは大きな喜びだ」と声を震わせた。
4.H2Aロケットの「ここがすごい」③種子島への経済波及効果は117億円
H2Aロケットは全長53メートル。雄大な機体の打ち上げは多くの宇宙ファンの心を掴んでいる。01年以降、年平均2回、17年には6回打ち上げられたことで、「ロケット打ち上げの見学」は決して珍しいことではなくなった。
JAXAは日本経済研究所に調査を委託し、23年に「地域における宇宙事業に関する経済分析」をまとめた。それによると、宇宙センターがあることによる種子島への経済波及効果は約117億円。ロケットの打ち上げを1回増やすと、見学者や出張者の消費によって約2400万円の経済効果が見込まれるという。
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