コラム

一般企業のマネジャーの9割がAIに置き換えられる理由

2018年07月24日(火)17時18分

AI上司なら思い込みや偏見なしで客観的に評価してくれるかも? AndreyPopov-iStock.

<AIマネジャーにPDCAが回せるか? AIマネジャーが部下のやる気を引き出せるか? もちろん!>

私は企業の現場に入り、目標を絶対達成させるコンサルタントです。10年以上、この仕事をしてきて断言できるのは、一般企業のマネジャーの90%以上は、AI(人工知能)に置き換えられるのではないか、ということです。

マネジャーの仕事はマネジメントサイクル(PDCAサイクル)を効果的に回すことです。目標から逆算して仮説を立て、計画を立案し、部下に行動させること。そして定期的にチェックして、達成するまで計画案を修正し続けることです。決して難しいことではありません。

とはいえ、これがなかなかできない。

コンサルタントとして現場に入っているので、わかります。世の中のマネジャーと呼ばれる人たちの大半は「マネジャー教育」を十分に受けていません。教育は受けているかもしれませんが、十分ではないのです。

どれぐらいのマネジャー教育を受けているか?

たとえば公認会計士の資格をもつ人が、取得にかかった合計時間(目安)は2500時間とも3000時間とも言われます(これだけの時間をかければ必ず合格する、ということではありません)。

それでは、マネジャーや管理者になるために、一般企業ではどれぐらいの時間をかけて「マネジャー教育」をしているでしょうか。1日や2日のマネジャー研修などで、最低限のマネジメント能力が身に付くと思いますか。

100時間なのか、500時間なのか、正確な必要期間はわからなくとも、10時間や20時間の学習で得られる能力ではないのです。それも属人的な独学、もしくは正しい教育を受けていない上司からのOJTに頼っているのが現状です。

もはや囲碁の世界チャンピオンが勝てないほどのレベルにまで進化したAI(人工知能)。数千時間勉強して手に入れたにもかかわらず、会計士や税理士の仕事が、このAIの存在に脅かされている時代です。

知識もないし、トレーニングも受けていない。常に行き当たりばったりで、「マネジメントはこうやるんじゃないの」「部下育成なんてこうすればいいに決まってる」的な発想の人間マネジャーが、AIマネジャーに勝てるはずがないと私は考えています。

AIにおけるマネジメントサイクル(PDCA)を考える

目標を達成させるためのプラン(P)をAIが立案できるか、という問い掛けをされることがありますが、できるに決まっています。外部の知見と高速にデータ交換できれば、仮説立案するための判断材料がそろうため、一瞬でできます。

計画どおり、部下にキッチリ行動(D)させることができるか――これも、できるに決まっています。相手の顔色など気にせず、しつこく「言い訳せずやりなさい」と言い続けることは、AIなら、たやすいことでしょう。

プロフィール

横山信弘

アタックス・セールス・アソシエイツ代表取締役社長。現場に入り、目標を絶対達成させるコンサルタント。全国でネット中継するモンスター朝会「絶対達成社長の会」発起人。「横山信弘のメルマガ草創花伝」は3.5万人の企業経営者、管理者が購読する。『絶対達成マインドのつくり方』『営業目標を絶対達成する』『絶対達成バイブル』など「絶対達成」シリーズの著者。著書はすべて、中国、韓国、台湾で翻訳版が発売されている。年間100回以上の講演、セミナーをこなす。ロジカルな技術、メソッドを激しく情熱的に伝えるセミナーパフォーマンスが最大の売り。最新刊は『自分を強くする』。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

世界食料価格、中東紛争で上昇 肥料コスト高も影響

ワールド

ウクライナ軍、ロシアの攻勢阻止 前線は良好=ゼレン

ワールド

パキスタンとアフガンの和平交渉、着実に進展=中国外

ワールド

ミャンマー大統領に前国軍総司令官、議会が選出
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:日本企業に迫る サステナビリティ新基準
特集:日本企業に迫る サステナビリティ新基準
2026年4月 7日号(3/31発売)

国際基準の情報開示や多様な認証制度──本当の「持続可能性」が問われる時代へ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    なぜイスラエルは対イラン戦争を支持するのか...「イラン恐怖」の正体
  • 2
    攻撃開始日も知っていた?──イラン戦争を巡る巨額取引、インサイダー疑惑が市場に波紋
  • 3
    破産申請の理由の4割以上が「関税コスト」...トランプ関税が米国民に与える「破産」の苦しみ
  • 4
    年金は何歳からもらうのが得? 男女で違う「最適な受…
  • 5
    血圧やコレステロール値より重要?死亡リスクを予測…
  • 6
    イラン戦争の現実...アメリカとイスラエル、見え始め…
  • 7
    【銘柄】「三菱商事」の株価に高まる期待...ホルムズ…
  • 8
    満を持して行われたトランプの演説は「期待外れ」...…
  • 9
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅…
  • 10
    人口減の自治体を救う「小さな浄水場」──誰もが常に…
  • 1
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 2
    「水に流す」日本と「記憶する」韓国...気候と地理が育んだ「国民意識の違い」とは?
  • 3
    ヘンリー・メーガン夫妻の豪州訪問に3万6000人超の反対署名...「歓迎してない」の声広がる
  • 4
    攻撃開始日も知っていた?──イラン戦争を巡る巨額取引…
  • 5
    記憶を定着させるのに年齢は関係ない...記憶の定着度…
  • 6
    ロシア経済を支える重要な港、ウクライナのものと思…
  • 7
    なぜイスラエルは対イラン戦争を支持するのか...「イ…
  • 8
    映画『8番出口』はアメリカでどう受け止められた?..…
  • 9
    中国最大の海運会社COSCOがペルシャ湾輸送を再開──緊…
  • 10
    オランウータンに「15分間ロックオン」された女性のS…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 4
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...…
  • 5
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 6
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 7
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 8
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 9
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 10
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story