IMF、スリランカ向け金融支援の4回目審査を承認

7月3日、国際通貨基金(IMF)はスリランカに対する4年で29億ドルの金融支援プログラムを巡る4回目の審査を承認し、約3億5000万ドルを融資すると発表した。同国の最大都市コロンボの主要港を2023年11月撮影(2025年 ロイター/Dinuka Liyanawatte)
[コロンボ 3日 ロイター] - 国際通貨基金(IMF)は3日、スリランカに対する4年で29億ドルの金融支援プログラムを巡る4回目の審査を承認し、約3億5000万ドルを融資すると発表した。
IMFのスリランカ担当ミッションチーフ、エバン・パパジョルジュ氏は承認後の記者会見で、スリランカ経済の見通しは引き続き明るいが、世界的な貿易政策を巡る不確実性がマクロ経済と社会の安定に対する重大なリスクになっていると指摘。トランプ米政権がスリランカからの輸入品に対する関税を引き上げれば逆風となる可能性があると懸念を示した。
また、トランプ米政権による相互関税の上乗せ措置の猶予が期限を迎え、ショックが現実となった場合には、スリランカ当局はIMFと緊密に連携して影響を評価し、プログラムの枠組み内で対応を策定する必要があると述べた。
スリランカは2022年に極端なドル資金不足から金融危機に陥った。しかしIMFが23年3月に期間4年、29億ドルの金融支援に踏み切ってからは力強い立ち直りを見せている。