コラム

世界でも珍しい「日本の水泳授業」、消滅の危機にあるがなくさないでほしい

2025年08月31日(日)11時05分
周来友(しゅう・らいゆう)(経営者、ジャーナリスト)

「猛暑で熱中症リスク」だけではない理由

なぜプールや水泳の授業が減っているのか。「あまりの猛暑で熱中症のリスクが高まり、水泳の授業が中止になった」というニュースを見た人もいるだろうが、事はそう単純ではない。

全国の学校プールは老朽化が進み、改修費や維持管理費が大きな経済的負担となっている。さらに教員不足や教員の働き方改革の中、清掃や水質管理など教員の業務を減らさざるを得ないという事情もある。こういったさまざまな要因が重なり、水泳の授業が大きな転換期を迎えているのは間違いないだろう。


ただ、熱中症のリスクを除けば、結局はお金の問題ではないか。であれば、いま話題の「日本人ファースト」をうまく使って、例えば批判の大きい外国人留学生の奨学金を減らし、その予算をこちらに回すのはどうか。家庭の経済事情にかかわらず、子供たちが泳ぎ方を学べるようになるし、日本人全体の健康長寿、ひいては日本の国力向上にもつながるはずだ。

いや、そんな皮肉を言うのはやめようか。その結果、「日本人専用プール」ができて、日本の学校に通う外国人の子供たちが排除されてしまったら大変だし......。

海外からの評価も高い学校での水泳授業。せっかく築き上げてきた伝統をなんとか継続していってもらいたいものである。


Zhou_Profile.jpg周 来友
ZHOU LAIYOU
1963年中国浙江省生まれ。87年に来日し、日本で大学院を修了。通訳、翻訳、コーディネーターの派遣会社を経営する傍ら、ジャーナリスト、タレントとしても活動している。

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