石丸伸二氏のような政治家の「一方的な発言戦略」に要注意
本人のYouTubeチャンネルの政治活動動画を見ても、政策の説明はほとんどない。選挙戦最終日の7月6日に東京駅前で行われた演説の動画は3分42秒あるが、「人生の使い道が見つかった」「ここに来れて本当によかった」といった内容ばかりで、政策については0秒だ。ほかの動画も政策を語らないものが多いにもかかわらず、褒めるコメントばかり。何に基づいてこうした政治家を応援しているのか疑問だ。
石丸氏のような政治家が取っているのは、極端な「一方的発言」の戦略、いわばプッシュ型政治活動だ。YouTubeやTikTokを最大限利用し、インタビューに応じる際には記者を怒ったりばかにしたりして、それも関心を集めるためのコンテンツとして使う。記者会見では記者に不満を言い、威嚇する場面もある。ただしこういった戦略を選んだ政治家は、厳しく追及されると弱さが明らかになる。
日本で足りないのは、マスコミの調査能力と国民の政策に対する関心ではないかと思う。大手メディアと政界は記者クラブを通して「ウィンウィン関係」をつくってしまった。石丸氏のように記者を敵扱いしがちな新タイプの政治家に対して、同じような対応の仕方は無理だろう。ウィンウィンでも、単なる敵でもなく、記者が追及すべきことを追及できるように、取材の仕方などを変えることが必要だと思う。
つまり、一方的な発信に対抗する力(マスコミや、国民の関心・意識)のある環境ができると、政治家の本音が出て、問題点が可視化される。国民の知る権利を保障できるのは、まさにその環境だと思う。
西村カリン
KARYN NISHIMURA
1970年フランス生まれ。パリ第8大学で学び、ラジオ局などを経て1997年に来日。AFP通信東京特派員となり、現在はフリージャーナリストとして活動。著書に『フランス人記者、日本の学校に驚く』など。Twitter:@karyn_nishi
アマゾンに飛びます
2025年12月9日号(12月2日発売)は「日本時代劇の挑戦」特集。『七人の侍』『座頭市』『SHOGUN』 ……世界が愛した名作とメイド・イン・ジャパンの新時代劇『イクサガミ』/岡田准一 ロングインタビュー
※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら
-
在宅相談可 外資系アパレル業向けの運用保守業務 目黒駅
株式会社スタッフサービス ITソリューション
- 東京都
- 月給23万5,000円~
- 正社員
-
「カスタマーサクセス」外資系上場SaaS×AI・IoT日本法人/日本市場の事業成長を一緒に推進するCSMポジション「港区勤務」/IoT・M2M・ロボット
アシオット株式会社
- 東京都
- 年収400万円~1,000万円
- 正社員 / 契約社員
-
残業少なめ 外資系製薬企業向けのPM業務 在宅相談可 品川駅
株式会社スタッフサービス ITソリューション
- 東京都
- 月給23万5,000円~
- 正社員
-
生成AI商材/大手外資系「インサイドセールス「SV候補」」/その他コンサルティング系
ブリッジインターナショナル株式会社
- 東京都
- 年収340万円~450万円
- 正社員






