最新記事

イギリス

英ジョンソン首相が入院 新型コロナウイルス症状継続で検査

2020年4月6日(月)09時21分

新型コロナウイルスに感染して自主隔離していたジョンソン英首相が5日、検査のため入院したことが、首相官邸の発表で明らかになった。入院は「予備的措置」としている。3月撮影(2020年 ロイター/Hannah McKay)

新型コロナウイルスに感染して自主隔離していたジョンソン英首相が5日、検査のため入院したことが、首相官邸の発表で明らかになった。入院は「予備的措置」としている。

首相官邸は「主治医の助言により、首相は今夜、検査のため入院した」と発表。「ウイルス検査で陽性反応が出てから10日経っても症状が続いているためで、予備的措置だ」と説明した。

ジョンソン首相(55)は3月27日に検査で陽性反応が出たことを公表。自主隔離に入り、今月3日には、まだ発熱が続いているため隔離を続けると述べていた。

首相官邸は、緊急入院ではないと強調している。首相の主治医が、医療機関で診察を受けるのが妥当と判断したという。

首相官邸は、ジョンソン首相が引き続き政府の指揮を執っているとも強調した。関係筋によると、6日に開かれる新型コロナ対策を話し合う緊急会議はラーブ外相が議長を務める。

英国では、病気などにより首相が職務遂行できなくなった場合の代役について、多数の異なる先例があり、明確なルールがない。

ジョンソン首相の入院のニュースを受け、ポンドは一時、0.4%下落し1ポンド=1.2215ドルまで下げたが、その後はやや下げ渋り0.3%安の1.2230ドルで取引されている。

ジョンソン氏は当初、新型コロナで他の欧州諸国に比べて緩い対策しか講じていないと批判されたが、研究チームが国内で25万人が死亡するとの試算を政府に示したことを受け、外出禁止令など厳しい措置を打ち出した。

政府内では首相のほか、ハンコック保健・社会福祉相も前月に感染したことが判明し、ホイッティ首席医務官(CMO)も新型コロナに似た症状が出ているため自宅隔離に入った。首相の婚約者で妊娠中のキャリー・サイモンズさんも症状があったが、4日に快方に向かっていると明らかにした。

ジョンソン氏は3日、ツイッターに投稿した動画で、発熱の症状が残っていると疲れた様子で述べていた。

首相の入院先や検査内容は公表されていない。専門家は、首相の年齢と症状が10日間続いていることを考慮すると、酸素飽和度や心電図の検査を行う可能性が高いと指摘した。

英保健省によると、国内の新型コロナ感染による死者は4日時点で前日から621人増え4934人となった。19万5524人が新型コロナ検査を受けており、4万7806人に陽性反応が出た。

*内容を追加しました。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

【関連記事】
・新型コロナウイルス感染爆発で顕在化 「習近平vs.中国人」の危うい構造
・仏・英、新型コロナウイルス死者が過去最多 伊・スペインは拡大一服の兆し
・トランプ「米国の新型コロナウイルス死者、今後数日間で急増」


cover200407-02.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2020年4月7日号(3月31日発売)は「コロナ危機後の世界経済」特集。パンデミックで激変する世界経済/識者7人が予想するパンデミック後の世界/「医療崩壊」欧州の教訓など。新型コロナウイルス関連記事を多数掲載。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

中国、ジェット燃料不足のキューバ支援を表明

ビジネス

オアシス、エス・エム・エス株を買い増し 17.58

ワールド

マクロスコープ:日銀審議委員人事で探る高市政権の市

ビジネス

ホンダ、通期純利益予想を維持 円安効果で売上収益は
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:習近平独裁の未来
特集:習近平独裁の未来
2026年2月17日号(2/10発売)

軍ナンバー2の粛清は強権体制の揺らぎか、「スマート独裁」の強化の始まりか

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 2
    ビジネスクラスの乗客が「あり得ないマナー違反」...周囲を気にしない「迷惑行為」が撮影される
  • 3
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トランプには追い風
  • 4
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 5
    【銘柄】「ソニーグループ」の株価が上がらない...業…
  • 6
    米戦闘機、空母エイブラハム・リンカーンに接近した…
  • 7
    台湾発言、総選挙...高市首相は「イキリ」の連続で日…
  • 8
    変わる「JBIC」...2つの「欧州ファンド」で、日本の…
  • 9
    衆院選で吹き荒れた「サナエ旋風」を海外有識者たち…
  • 10
    「二度と見せるな」と大炎上...女性の「密着レギンス…
  • 1
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 2
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた実験室」に...抗生物質の「不都合」な真実とは
  • 3
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 4
    がんの約4割は、日々の取り組みで「予防可能」...予…
  • 5
    米戦闘機、空母エイブラハム・リンカーンに接近した…
  • 6
    致死率は最大75%のニパウイルスが、世界規模で感染…
  • 7
    ビジネスクラスの乗客が「あり得ないマナー違反」...…
  • 8
    グラフが示す「米国人のトランプ離れ」の実態...最新…
  • 9
    台湾発言、総選挙...高市首相は「イキリ」の連続で日…
  • 10
    エヌビディア「一強時代」がついに終焉?割って入っ…
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 3
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」と「フリース」に移った日
  • 4
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 5
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 6
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 7
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 8
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率…
  • 9
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 10
    180万トンの「リチウムごみ」を資源に...EV電池の「…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中