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「給与より生活の質」求める日本人 企業は多様な手法で人材確保へ

2018年8月13日(月)18時52分

企業側にとっては、従業員の退職を食い止めることも喫緊の課題だ。航空機メーカー向けに機体の組み立てなどを行う大起産業は、ベテランの職人が後輩を個別に指導する「メンター制度」を導入し、離職者をゼロにした。

求人メディアの運営等を行うインターワークスの笹生剛志メディア&ソリューション事業部長は「給与のみでは人材獲得が難しい状況になってきた」と分析する。製造業に興味のある多くの求職者の間では、給与だけではなく、仕事環境も重視する傾向が強まっているとの見方を示す。

外国人労働者の存在に加え、ロボットや人工知能(AI)などの先端技術活用も、人手不足への対応策となりそうだ。

マツダのサプライヤーなどが参加するロボット技術の研究会「ひろしま生産技術の会」で会長を務める鵜野政人氏は「24時間・365日の無人稼動」を目指すにあたり、ロボットやAIの発展が不可欠と説く。その上で「生産性向上と人手不足への対応の両方の課題解決につながると考えている」と強調した。

[東京 9日 ロイター]


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