最新記事
SDGsパートナー

人と地球に優しい「洗剤を使用しない洗濯」でランドリー業界に革新をもたらすwash-plusの挑戦

2023年12月21日(木)13時00分
ニューズウィーク日本版編集部SDGs室 ブランドストーリー

合成化学物質を使用しないため排水汚染が少なく環境負荷を抑えられるうえに、十分な洗浄力があり無色・無臭・無刺激。アトピー皮膚炎や化学物質過敏症など肌が弱い人も安心して利用できる。

「この事業は、創業者自身に子供が生まれたことをきっかけに、アトピー性皮膚炎の子どもが少なくないことを知り、『すべての人に安心して洗濯できる環境を提供したい』という創業者の願いからスタートしました。結果的に人だけでなく環境にも配慮した技術開発につながったのです」と、wash-plus広報室の大田紀子氏は語る。

従来の洗濯では洗濯後に洗剤を落とすためにすすぎが2回必要だが、アルカリイオン電解水で洗うと衣類への洗剤残りがなくすすぎが1回でよいため、水の使用量も従来のコインランドリーでの洗濯から約3割も削減することができる。

さらに、排水汚染が少ない排水レス洗濯機を着想し、現在、浦安市内にて実証実験を行っている。排水を海に流さないことで、衣類などに含まれるマイクロプラスチックの排出を抑えられる洗濯の実現を目指している。

こうした取り組みは、外部からも高く評価されており「第2回SDGsジャパンスカラシップ岩佐賞(環境の部)」の受賞をはじめ、経済産業省の「地域未来牽引企業」や「ちばSDGsパートナー」にも認定されるなど、さまざまな受賞・認定を受けている。

ウォッシュプラス写真2.JPG

「wash+」は2023年11月現在、全国で直営店21店、フランチャイズ25店を展開。ホテル内のコインランドリーとしても大手ホテルチェーンで採用が進む(写真:東京ベイ潮見プリンスホテル)

洗濯業界にITの技術でさらに革新をもたらす

近年では、洗濯にITの技術を導入することで、より利便性を高める取り組みにも力を入れている。ランドリー専用IoTシステムを機械メーカーと共同開発し、ソフトウェアのアップデートで機器の寿命を飛躍的にアップさせることに成功した。

このシステムは、「wash+」ブランド以外でも導入可能で、連動アプリにより顧客の利便性向上とともにオーナーの管理軽減も実現し、利用者は2023年11月現在、システム利用店339店、顧客用アプリダウンロード数は32万人を超える。

「wash+」の技術には、人口が世界一となり都市化による環境問題が深刻化しているインドをはじめ海外からも多くの問い合わせが来ているという。アレルギーや安全な水資源の確保、マイクロプラスチックの問題は世界に共通した課題であり、同社のような取り組みは海外においてもますます必要とされていくことだろう。


20240528issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2024年5月28日号(5月21日発売)は「スマホ・アプリ健康術」特集。健康長寿のカギはスマホとスマートウォッチにあり。アプリで食事・運動・体調を管理する方法

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

FRB副議長、インフレ低下持続か「判断は尚早」 慎

ワールド

英裁判所、アサンジ被告の不服申し立て認める 米への

ワールド

ICC、ネタニヤフ氏の逮捕状請求 ガザ戦犯容疑 ハ

ワールド

ウクライナ、北東部国境の町の6割を死守 激しい市街
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:スマホ・アプリ健康術
特集:スマホ・アプリ健康術
2024年5月28日号(5/21発売)

健康長寿のカギはスマホとスマートウォッチにあり。アプリで食事・運動・体調を管理する方法

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    米誌映画担当、今年一番気に入った映画のシーンは『悪は存在しない』のあの20分間

  • 2

    「隣のあの子」が「未来の王妃」へ...キャサリン妃の「ロイヤル大変貌」が話題に

  • 3

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々に明らかになる落とし穴

  • 4

    中国の文化人・エリート層が「自由と文化」を求め日…

  • 5

    半裸でハマスに連れ去られた女性は骸骨で発見された─…

  • 6

    SNSで動画が大ヒットした「雨の中でバレエを踊るナイ…

  • 7

    「EVは自動車保険入れません」...中国EVいよいよヤバ…

  • 8

    エジプトのギザ大ピラミッド近郊の地下に「謎めいた…

  • 9

    9年前と今で何も変わらない...ゼンデイヤの「卒アル…

  • 10

    「親ロシア派」フィツォ首相の銃撃犯は「親ロシア派…

  • 1

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々に明らかになる落とし穴

  • 2

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両を一度に焼き尽くす動画をウクライナ軍が投稿

  • 3

    エジプトのギザ大ピラミッド近郊の地下に「謎めいた異常」...「極めて重要な発見」とは?

  • 4

    「EVは自動車保険入れません」...中国EVいよいよヤバ…

  • 5

    原因は「若者の困窮」ではない? 急速に進む韓国少…

  • 6

    「隣のあの子」が「未来の王妃」へ...キャサリン妃の…

  • 7

    北米で素数ゼミが1803年以来の同時大発生、騒音もダ…

  • 8

    SNSで動画が大ヒットした「雨の中でバレエを踊るナイ…

  • 9

    「まるでロイヤルツアー」...メーガン妃とヘンリー王…

  • 10

    プーチン5期目はデフォルト前夜?......ロシアの歴史…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 3

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々に明らかになる落とし穴

  • 4

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 5

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する…

  • 6

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両…

  • 7

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 8

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 9

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地…

  • 10

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中