最新記事

大学

アイビーに比肩する名門のリベラルアーツ・カレッジがある

2015年12月25日(金)17時56分

小規模で柔軟性が高いリベラルアーツ・カレッジ

 この「リベラルアーツ・カレッジ」ですが、いくつかの特徴があります。

 第1は小規模ということです。1学年あたりの学生数が1000人前後以下という中で、カウンセラーや教授陣が個々の学生と家族的なコミュニケーションを取る雰囲気があると言われています。この点は、在学生や卒業生に聞くと重要な点だそうです。

 第2は(厳密に言うと例外もあるのですが)、大学院を併設していないことです。院を併設していないということは、教授は院生の指導をしていないわけで、一見すると「最先端の学問から遠い」印象を受けるかもしれませんが、決してそうではありません。

 むしろ、学部学生への指導のプロに徹しながら自分の研究に専念できる、つまり総合大学の教授陣のように、学部生指導+院生指導+研究という「三つのタスク」を背負っているわけではないので、より行き届いた研究ができるという評価もあります。

 第3は、幅広い専攻科目を揃えている中で、主専攻(メジャー)と副専攻(マイナー)の選択の柔軟性が高いということが言えます。

 例えば、バイオテクノロジーと美術史などという「意外な組み合わせ」を主専攻+副専攻にして卒業するなどということは、大規模な総合大学では学科によってキャンパスが異なるとか、専攻科目のプログラムが欲張りすぎていて、別分野の副専攻との両立が難しいなどの問題が生じることがあるわけですが、小規模で融通の利く単科大学の場合は比較的楽だと言われています。

 第4は、これは意外な点なのですが、単科大学であり大学院の併設されていない「リベラルアーツ・カレッジ」の方が、意外と「ロースクール(法科大学院Law School)」や「メディカルスクール(医科大学院Medical School)」への進学実績が良いということが指摘できます。

 柔軟なカリキュラム編成を活かして、「プリ・ロウ(法科大学院予科Pre-Law)」や「プリ・メッド(医科大学院予科Pre-Med)」のコースで高い評価を得ている場合があるのです。

 そんなわけで、この「リベラルアーツ・カレッジ」というのは知る人ぞ知る存在として、アメリカの大学界の中で独自の地位を占めているのです。

※第3回:アメリカの女子大には「上昇志向の強い」女性が集まる はこちら

ニュース速報

ビジネス

インタビュー:前田道路が反対表明してもTOBは実施

ビジネス

中国、2014─18年成長率を上方改定 GDP倍増

ビジネス

ストライキは仏経済を0.1%ポイント下押しへ=ルメ

ワールド

フィリピン首都近郊の火山に再噴火の兆候、観光施設に

MAGAZINE

特集:米イラン危機 戦争は起きるのか

2020-1・21号(1/15発売)

ソレイマニ司令官殺害で高まった緊張── 米イランの衝突が戦争に拡大する可能性

人気ランキング

  • 1

    ゴーン逃亡のレバノンが無政府状態に、銀行も襲撃される

  • 2

    英王室に爆弾を放り込んだスーパーセレブ活動家メーガン妃の野心

  • 3

    オーストラリア森林火災、「ウォンバットが野生動物を救出」は本当?

  • 4

    訪韓日本人数が訪日韓国人数を上回った ......その内…

  • 5

    人生切り売りする生き方、辞めませんか? 40代独身…

  • 6

    ヘンリー王子夫妻「王室離脱」でエリザベス女王にい…

  • 7

    ヘンリー王子「王室引退」への不満と同情と

  • 8

    日本不買運動で韓国人が改めて思い知らされること

  • 9

    元CIA工作員が占う2020年の世界――危険な「伝統回帰」…

  • 10

    韓国・文在寅政権──モンスターになってしまったモン…

  • 1

    訪韓日本人数が訪日韓国人数を上回った ......その内実は

  • 2

    韓国・文在寅政権──モンスターになってしまったモンスターハンターたち

  • 3

    イラン、「アメリカに死を」が「独裁者に死を」へ 旅客機撃墜に憤る国民

  • 4

    年始から「不快感」の応酬......文在寅vsアメリカは…

  • 5

    野生のコヨーテ3匹を猫が撃退! 「クレイジーキャッ…

  • 6

    ゴーン逃亡のレバノンが無政府状態に、銀行も襲撃さ…

  • 7

    日本も見習え──台湾はいかにポピュリズムを撃退したか

  • 8

    オーストラリア森林火災、「ウォンバットが野生動物…

  • 9

    最恐テロリストのソレイマニを「イランの英雄」と報…

  • 10

    英王室に爆弾を放り込んだスーパーセレブ活動家メー…

  • 1

    日本不買運動で韓国人が改めて思い知らされること

  • 2

    韓国、長引く不況を「ノージャパン運動」が覆い隠す

  • 3

    韓国の自動車が危ない?

  • 4

    複数の海外メディアが行くべき旅行先として日本をセ…

  • 5

    トランプが52カ所攻撃するなら、イランは300カ所攻撃…

  • 6

    イラン軍司令官を殺しておいて本当の理由を説明しよ…

  • 7

    3分で分かるスター・ウォーズ過去8作のあらすじ(初…

  • 8

    ヒトの老化は、34歳、60歳、78歳で急激に進むことが…

  • 9

    訪韓日本人数が訪日韓国人数を上回った ......その内…

  • 10

    最恐テロリストのソレイマニを「イランの英雄」と報…

PICTURE POWER

レンズがとらえた地球のひと・すがた・みらい

英会話特集 資産運用特集 グローバル人材を目指す Newsweek 日本版を読みながらグローバルトレンドを学ぶ
日本再発見 シーズン2
CCCメディアハウス求人情報
「STAR WARS」ポスタープレゼント
定期購読
期間限定、アップルNewsstandで30日間の無料トライアル実施中!
メールマガジン登録
CHALLENGING INNOVATOR
売り切れのないDigital版はこちら

MOOK

ニューズウィーク日本版別冊

絶賛発売中!

STORIES ARCHIVE

  • 2020年1月
  • 2019年12月
  • 2019年11月
  • 2019年10月
  • 2019年9月
  • 2019年8月