最新記事

金融

東京証券取引所が売買再開、日経平均は小幅高 取引停止の影響みられず

2020年10月2日(金)11時56分

東京証券取引所は、通常取引を再開した。日経平均は前営業日比109円68銭高の2万3294円80銭で寄り付き、その後もしっかりとした動き(2020年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

売買の全面停止から一夜明けた東京証券取引所は2日朝、通常取引を再開した。日経平均株価<.N225>は前営業日比109円68銭高の2万3294円80銭で寄り付き、その後は上げ幅を縮めながらもプラス圏を維持。米株高の流れを引き継いだこともあり、相場全体は前日の売買停止の影響はみられない。

一方、システムを開発した富士通<6702.T>は下落、東証を運営する日本取引所グループ<8697.T>も小幅安で推移している。

1日の売買停止前に受け付けていた注文はすべて無効となり、2日の取引には引き継がれていない。個別銘柄の基準値は30日の終値。東証と同じシステムを使う札幌、名古屋、福岡の各証券取引所も通常通りの取引を再開した。

前日は顧客対応に追われた証券各社も2日朝、営業を開始した。野村証券は「きょうは無事に売買も行われていることが確認できているので、通常のマーケットが開く1日として再開している。苦情などはほとんどないと聞いている」という。

日経平均は午前11時現在、30日終値比31円07銭高の2万3216円82銭。市場からは「きょうの日経平均は東証システム障害よりも米国株高につられた動きになっている。システム障害に関連して相場全体に影響が出ているような状況ではない」(野村証券エクイティ・マーケット・ストラテジスト、澤田麻希氏)との声が聞かれた。

東証は1日、機器の故障により、取引を電子システム化した1999年5月以降で初めて、売買を終日停止した。故障した機器を交換するなどして、2日朝には立会内取引、ToSTNeTを通常通り実施すると発表していた。

*字句を一部修正しました。

(石田仁志、久保信博 取材協力:新田裕貴 編集:田中志保)

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


20240423issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2024年4月23日号(4月16日発売)は「老人極貧社会 韓国」特集。老人貧困率は先進国最悪。過酷バイトに食料配給……繫栄から取り残され困窮する高齢者は日本の未来の姿

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

イスラエル戦時内閣、イラン攻撃巡る3度目閣議を17

ビジネス

英インフレ低下を示す力強い証拠を確認=ベイリー中銀

ビジネス

IMF経済見通し、24年世界成長率3.2% 中東情

ビジネス

米国株式市場=S&P・ナスダック続落、金利の道筋見
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:老人極貧社会 韓国
特集:老人極貧社会 韓国
2024年4月23日号(4/16発売)

地下鉄宅配に古紙回収......繁栄から取り残され、韓国のシニア層は貧困にあえいでいる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    攻撃と迎撃の区別もつかない?──イランの数百の無人機やミサイルとイスラエルの「アイアンドーム」が乱れ飛んだ中東の夜間映像

  • 2

    大半がクリミアから撤退か...衛星写真が示す、ロシア黒海艦隊「主力不在」の実態

  • 3

    天才・大谷翔平の足を引っ張った、ダメダメ過ぎる「無能の専門家」の面々

  • 4

    韓国の春に思うこと、セウォル号事故から10年

  • 5

    中国もトルコもUAEも......米経済制裁の効果で世界が…

  • 6

    【地図】【戦況解説】ウクライナ防衛の背骨を成し、…

  • 7

    訪中のショルツ独首相が語った「中国車への注文」

  • 8

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 9

    ハリー・ポッター原作者ローリング、「許すとは限ら…

  • 10

    「アイアンドーム」では足りなかった。イスラエルの…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    NASAが月面を横切るUFOのような写真を公開、その正体は

  • 3

    犬に覚せい剤を打って捨てた飼い主に怒りが広がる...当局が撮影していた、犬の「尋常ではない」様子

  • 4

    ロシアの隣りの強権国家までがロシア離れ、「ウクラ…

  • 5

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 6

    NewJeans、ILLIT、LE SSERAFIM...... K-POPガールズグ…

  • 7

    ドネツク州でロシアが過去最大の「戦車攻撃」を実施…

  • 8

    「もしカップメンだけで生活したら...」生物学者と料…

  • 9

    帰宅した女性が目撃したのは、ヘビが「愛猫」の首を…

  • 10

    猫がニシキヘビに「食べられかけている」悪夢の光景.…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 7

    巨匠コンビによる「戦争観が古すぎる」ドラマ『マス…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    浴室で虫を発見、よく見てみると...男性が思わず悲鳴…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中