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「忠誠心」で固めたトランプ新政権...最大の敵は「期待」と「時間」
MICHAEL M. SANTIAGO/GETTY IMAGES
<絶対忠誠を誓うメンバーで政権を固めたオレ様大統領を止められるのはマスクだけ?>
第47代米大統領としてホワイトハウスに復帰するドナルド・トランプは、最も手ごわい敵に直面することになる。それは期待だ。
世論調査では、アメリカ人の55%がトランプの政権移行プロセスを支持し、54%が大統領としてもよくやるだろうと予想。トランプがアメリカに変化をもたらすと期待する人は68%にも上る。こうした数字は、トランプが権力の座に返り咲くため、サンタクロース並みに気前のいいプレゼントを約束した結果だ。
だが、大きな期待は、2025年をかえって困難な年と感じさせることになるかもしれない。何しろ、トランプが最も大胆な選挙公約を実行に移せば、アメリカの経済は大打撃を被る恐れがある。とてつもない規模の関税は、報復関税や貿易戦争、さらには物価の高騰を招くだろう。移民の一斉取り締まりは、米経済を支える中小企業に大打撃を与えて、倒産する企業も出てくるだろう。
トランプにとって厄介なのは、公約を実行に移せば、米経済を転覆させる恐れがある一方で、公約を実現しなければ、ジョー・バイデン大統領と同じように国民の不満の矛先が向くかもしれないことだ。
トランプは別のプレッシャーにもさらされている。それは時間だ。
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