コラム

エプスタイン事件をどうしても隠蔽したいトランプを、MAGA派がどうしても許せない理由

2025年11月27日(木)15時55分
エプスタイン

米議会前でエプスタイン文書の公開を要求するデモ隊(11月18日) JACK GRUBERーUSA TODAYーREUTERS

<トランプが関連文書を隠蔽しようとしたせいで、MAGA派の怒り爆発。トランプの息の根を止めるのはまさかのエプスタイン事件?>

エプスタイン文書はトランプ米大統領にとって致命傷となるかもしれない。米下院は427対1という異例の圧倒的多数でジェフリー・エプスタインの捜査に関する全文書の公開をトランプ政権に求める法案を可決した(上院も直後に可決)。

これでボンディ司法長官は、2019年に未成年者の性的人身売買の罪で起訴された後に死亡したエプスタインについて、連邦政府の捜査に関連するほぼ全ての情報を開示せざるを得なくなる。共犯者のギレーヌ・マクスウェル(禁錮20年の刑で服役中)の関連文書も開示され、公開文書は計10万ページ近くに上る見込みだ。


議会共和党の驚くほど迅速な方針転換は、トランプ人気の低下の表れだ。直近の地方選挙で野党・民主党が圧勝した今、トランプはレームダック(死に体)と化した。通常、大統領が正式にレームダック化するのは最終任期2年目の中間選挙後。だが共和党が選挙で惨敗を喫したことで、トランプの支配力は急速に失われた。

その要因として真っ先に挙げられるのが、ほぼ一枚岩だった支持基盤を分裂させたエプスタイン事件だ。トランプの事件への対応を支持する有権者はわずか20%。憂慮すべきなのは、共和党支持層でも44%と少数派にとどまっていることだ。

プロフィール

サム・ポトリッキオ

Sam Potolicchio ジョージタウン大学教授(グローバル教育ディレクター)、ロシア国家経済・公共政策大統領アカデミー特別教授、プリンストン・レビュー誌が選ぶ「アメリカ最高の教授」の1人

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