エプスタインの事件を人々が決して忘れようとしないのは、この陰謀論的思考にぴたりとはまるエリートの実例だからだ。トランプと最大支持者のMAGA(アメリカを再び偉大に)派は、陰謀論的思考が極論から社会の主流へ移行するきっかけをつくった。この熱狂的執着を社会の主流に引き込んだ以上、トランプが問題を無視したり隠蔽したりすることは不可能だ。

今や支持層からの嘲笑という最悪の事態を意識せざるを得ないトランプは明らかに動揺している。大統領専用機で移動中、記者にエプスタインの件を追及されると、1人の記者を「子豚ちゃん」と呼んで攻撃。別の記者を「ひどい人間だ」と罵倒した。

11月21日には、MAGA派の筆頭格だった共和党のマージョリー・テイラー・グリーン下院議員が来年1月の議員辞職を表明。エプスタインの資料公開をめぐりトランプとの対立が目立っていた。

文化的潮流の力で台頭したトランプが、今度は同じ潮流によって凋落する可能性が出てきた。

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