日本政府は、外国人テック起業家に挑戦を断念させようとしているのか。だとすれば、その狙いは着々と実現に近づいている。

高市政権発足直前の昨年10月、在留資格の悪用防止を名目に、「経営・管理」ビザの取得条件が厳格化された。ビザ取得には、日本人や永住者など少なくとも1人の常勤雇用と事業所の確保に加え、3000万円以上の資本金が求められる。この改正でエスニック料理店が次々と閉店に追い込まれていることが、報道されている。

だが、影響を被っている層がもう1つある。外国人のスタートアップ創業者だ。2015年導入のスタートアップビザでは、会社設立や事業所確保の前でも外国人は起業準備ができた。経営・管理ビザの取得には6カ月の滞在猶予が認められ、昨年1月には最長2年に延長されていた。

しかし官僚も起業家も、スタートアップビザの取得者が新たな条件下で日本にとどまるのは難しいと考えている。起業から1年で3000万円の資本金を用意できる経営者は、日本人でも外国人でもめったにいない。政策を所管する経済産業省も、この改正は寝耳に水だったようにみえる。

私はここ数年、日本での起業を目指して来日した若い起業家に数多く会ってきた。なかには日本の人手不足の現状に可能性を見いだし、本気でこの国をよくしたいという志を抱く外国人もいた。

政府も支援に前向きだった。22年11月、当時の岸田首相は「スタートアップ育成5か年計画」を掲げ、27年度までにユニコーン企業(時価総額1000億円超の未上場企業)を100社、スタートアップ10万社の創出と、10兆円の投資を約束した。

だが目標期限が迫るなか、岸田構想が目標に届かないのは確実だ。日本貿易振興機構(ジェトロ)などによれば、日本のユニコーン企業は現在7〜8社にすぎず、スタートアップも約2万4000社にとどまる。だが日本市場への期待感が消えたわけではない。

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【note限定公開記事】「スタートアップ育成」「ユニコーン創出」はウソ...外国人起業家「締め出し」に成功した日本の皮肉

 

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