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【写真特集】南アフリカのフードデリバリーは命懸け
GHOST RIDERS
Photographs by JAMES OATWAY

雨が降る夜にバイクを走らせる配達員。雨の日は道路が滑るため事故が起きやすい
<南アフリカでもフードデリバリーは急拡大しているが、個人事業主である配達員は搾取されやすく、事故や強盗に遭うことも日常茶飯事>
コロナ禍で外食控えが進むなか、世界中でパンデミックのように急拡大してきた事業がある。食事や食料品をネットのアプリを介して注文・宅配するフードデリバリーだ。
白人富裕層とその他の間で経済格差が広がる南アフリカも、例外ではない。食品宅配の需要急増に合わせて、ウーバーイーツのような大手や地元発の各事業者が大勢の配達員を採用している。ヨハネスブルクなどの都市では、配達員の大多数がコロナ禍で職を失った近隣諸国からの移民だ。
一方で、こうした配達員はアプリを利用して働く個人事業主であり、雇用主という後ろ盾がないため、搾取されやすい環境にある。犯罪率が高い南アフリカでは、配達中に死傷事故や強盗に遭うことも日常茶飯事だ。しかし、被害を事業者に報告すればアプリから自動的に締め出されてしばらく働けなくなるため、報告することもままならない。
写真家ジェームズ・オートウェイが映し出したのは、今日も誰かの食事を配達する彼らの、命懸けの日常だ。
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