コラム
映画の境界線 大場正明
映画の境界線 大場正明

「脱人間化の極限」に抵抗するアウシュビッツのゾンダーコマンドの姿に深く心を揺さぶられる

 2015年のカンヌ国際映画祭でグランプリに輝いたのは、ハンガリー出身の新鋭ネメシュ・ラースロー監督の長編デビュー作『サウルの息子』だった。

2016.01.08
映画の境界線 大場正明

女子高生殺人事件を発端に、韓国社会に内在する「軍事主義」を暴きだす

 世界的に評価される韓国映画の異端児キム・ギドク。その新作『殺されたミンジュ』は、ミンジュという女子高生が、無惨に殺害される場面から始まる。

2015.12.25
映画の境界線 大場正明

オスマン・トルコで起きたアルメニア人虐殺とディアスポラ(離散)の過酷

 1973年生まれのトルコ系ドイツ人であるファティ・アキン監督は、その作品がカンヌ、ヴェネチア、ベルリンの三大国際映画祭で受賞を果たしている

2015.12.11
映画の境界線 大場正明

音楽も、サッカーも禁じられ、歌を歌った女性は鞭で打たれたマリ共和国の恐怖政治

 フランスのセザール賞で最優秀作品賞をはじめとする7部門を独占したモーリタニア映画『禁じられた歌声』は、2012年に西アフリカ・マリ共和国の

2015.11.27
映画の境界線 大場正明

ロバート・ライシュが案内人となって、アメリカの経済格差の問題に迫るドキュメンタリー

  『暴走する資本主義』や『格差と民主主義』などの著作で知られる経済学者であり、クリントン政権時代には労働長官を務めたロバート・ライシュ。『

2015.11.13
映画の境界線 大場正明

30年間贋作を制作し、資産家や神父を装って美術館に寄贈し続けた男

 『美術館を手玉にとった男』は、とんでもなくユニークな贋作者を題材にしたドキュメンタリーだ。事の発端は、2008年にオクラホマシティ美術館の

2015.10.30
映画の境界線 大場正明

ロシアの苛烈な現実を描き、さらに神話の域へと掘り下げる映画

 ロシア映画界の異才アンドレイ・ズビャギンツェフにとって4作目の長編になる『裁かれるは善人のみ』では、辺境にある海辺の町を舞台に、ロシアの現

2015.10.16
映画の境界線 大場正明

数々の映画祭で絶賛された、南米ドキュメンタリーの巨匠の2本の新作

 南米チリでは、1973年9月11日の軍事クーデターから1990年3月11日まで続いたアウグスト・ピノチェト将軍の独裁体制下、軍・警察による

2015.10.02
映画の境界線 大場正明

「過去の克服」に苦闘するドイツを描く実話

 ベルンハルト・シュリンクの『朗読者』は世界的なベストセラーになり、映画化もされているので、物語をご存知の方も少なくないだろう。1958年、

2015.09.18
映画の境界線 大場正明

二人のおばあちゃんが、経済の専門家を訪ね歩いて知識を吸収し、アメリカ経済に切り込んだ

 ユニークなアプローチでアメリカ経済に切り込むドキュメンタリー『シャーリー&ヒンダ ウォール街を出禁になった2人』の主人公は、シアトルの片田

2015.09.04
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特集:世界が愛した日本アニメ30
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