コラム

住宅購入、人口減少時代でも「負動産」にならない物件を選ぶには?

2019年10月23日(水)18時29分

タワマンの管理不全問題

人口減少はたいていの場合、都市部への人口集約を伴う形で進行する。現在、都市部のタワーマンションが大人気となっているが、タワマンには大規模修繕への対応など課題が山積しており、まだまだリスクの高い物件と言ってよい。

それにもかかわらず多くの人が都市部のタワマンを購入しているのは、とにかく利便性の高い場所に家を持ちたいから、である。

このところ郊外の物件が大幅に値下がりし、中心部の物件価格が高騰するという傾向が顕著だが、今後はその流れが加速するだろう。

特に郊外の戸建て物件の値下がりは著しく、駅から遠い物件の場合、値段がつかないというケースもある。持ち家を検討しているのであれば、資産価値の下がらない物件を選択するのはほぼ必須要件だ。

具体的には中心部からできるだけ近い地域で、かつ最寄り駅のそばにある物件が望ましい。その点において、基本的に戸建て物件は不利になるが、どうしても戸建てがいいという場合には、できる限り標準的でクセのない間取りにすることが重要である。クセのある物件は賃貸や売却に出すのが難しく、負動産となりやすい。

タワマンは管理不全になるリスクが高いとされるが、それも場所次第である。利便性の高い場所に立つ物件であれば、賃貸需要や売買需要が途切れないので、仮に管理不全になっても何とかなる。

だが、不便な場所にあるタワマンが管理不全を起こした場合には、目も当てられないだろう。これからの時代、持ち家にするのであれば、利便性が最優先事項である。

<本誌2019年10月8日号「経済超入門」特集より>

プロフィール

加谷珪一

経済評論家。東北大学工学部卒業後、日経BP社に記者として入社。野村證券グループの投資ファンド運用会社に転じ、企業評価や投資業務を担当する。独立後は、中央省庁や政府系金融機関などに対するコンサルティング業務に従事。現在は金融、経済、ビジネスなどの分野で執筆活動を行うほか、テレビやラジオで解説者やコメンテーターを務める。『お金持ちの教科書』(CCCメディアハウス)、『スタグフレーション』(祥伝社新書)、『本気で考えよう! 自分、家族、そして日本の将来』 (幻冬舎新書)など著書多数。

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