ユン大統領の釈放と、ますます揺らぐ韓国法秩序への信頼
二転三転し、不安定さを増す韓国司法
とはいえ、このような韓国固有の検察・司法と民主主義に関わる考え方は、この国の今後に暗い影を落とす。今日の韓国社会は左右両派に分断されており、検察や司法は従うべき「正しい」民意を見いだすのが困難だ。だからこそ、検察や司法の決定や判断は二転三転し、不安定さを増していく。そしてその不安定さが検察や司法への信頼性をさらに損なわせることになる。
間もなく韓国の憲法裁判所が大統領の弾劾を認めるか否かの決定を下す。だが決定がどちらになっても、2つの民意のうち一方がこれを認めることはないだろう。尹をめぐる事態は、韓国の法的秩序に深刻な影響を残しそうだ。
アマゾンに飛びます
2025年12月30日/2026年1月6号(12月23日発売)は「ISSUES 2026」特集。トランプの黄昏/中国AIに限界/米なきアジア安全保障/核使用の現実味/米ドルの賞味期限/WHO’S NEXT…2026年の世界を読む恒例の人気特集です
※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら
日韓両国で窮地に追い込まれた旧統一教会、韓国での実態は日本とこれだけ違う 2025.12.25
首相退陣目前の「石破談話」は、「河野談話」の二の舞になりかねない 2025.09.17
李在明外交に潜む「同盟派」vs「自主派」の路線対立とは? 2025.07.16
韓国大統領選の詳細分析:李在明は本当に「圧勝」だったのか? 2025.06.21
「出直し」韓国大統領選で、与党の候補者選びが大分裂・大迷走した根本的理由 2025.05.12
韓国が「よく分からない国」になった理由...ダイナミックで不安定、現状変更が好き 2025.05.07
金沢の「尹奉吉記念館」問題を考える 2025.04.16






