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アメリカで起きている偽情報対策へのバックラッシュ
この動きに右派メディアや団体、評論家などが同調し、批判が広がっている。批判は研究内容に留まらず、個人攻撃にまで発展している。America First Legalという団体はすでに研究者たちに対して訴訟を仕掛けている。
ツイッターのイーロン・マスクが同社と政府関係者のやりとりを公開したこともこうした批判に拍車をかけている。政府関係者がSNSプラットフォームとやりとりすることは珍しいことではなく、世界中の関係機関が削除要請や情報提供要請などを行っていることは、SNSプラットフォームの透明性レポートを見れば一目瞭然だ。それでも生々しいやりとりのメールが公開されればインパクトがあるし、透明性レポートの存在を知らない人もいるだろう。ただし、ツイッターはイーロン・マスクがCEOに就任してから透明性レポートの公開をやめている。
さらに、2022年4月27日に発表された偽情報対策のための諮問機関、国家安全保障局(DHS)Disinformation Governance Board(DGB)は下院の共和党を中心とした猛烈な反発と批判の嵐に見舞われて、わずか3週間で活動を停止した。DGBは真実省(ジョージ・オーウェルの小説「1984」に登場する省)だという批判もあった。
もちろん、DGBはこれらの主張に反論している。退任したDGBのリーダーは、DGBに対する一連の反発そのものがDGBの必要性を物語っていると語っている。
本質的な議論というより、政治闘争の場になっており、問題そのもの以上に政治的な効果が優先されているようになってしまっている。
対症療法の偽情報対策と、政争のための議論
現在、アメリカの下院では共和党が多数派となっている。共和党はトランプを輩出しただけでなく、QAnonといった陰謀論などの信奉者が多いことでも知られている。何度か書いたことがあるが、アメリカでは社会の分断が進んでおり、内戦が危惧される程度に危険な状態となっている。その分断を象徴するのがアメリカの2大政党民主党と共和党の分断だ。両党の支持者の間のギャップは以前に比べて大きく広がっている。
そして両党は選挙のたびに国内向けのネット世論操作を行っている。政策としての偽情報対策がこうした状況の政党に委ねられていることは、それぞれの政党が主張する対策には偏向があると考えた方がよいだろう。少なくとも自党が行っているネット世論操作を否定するような対策を提案することはできないだろう。つまり本質的な問題である国内への対策は対象外となる。
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