コラム

中東の人は「ヌクタ」が大好き 例えば、困ったときはアッラーに...

2021年01月08日(金)17時25分

そんな彼もイラク戦争の折には、難民となって欧州に逃れたと聞いている。その後の消息は不明である。

シリアには、ホムスという街の住民(ホムシーと呼ばれる)を「おバカキャラ」としてイジるジョークがある。例えばこんな小噺(こばなし)。

「あるホムシーが鶏を2羽飼っていたが、1羽が病気になってしまった。ホムシーは、そのうち1羽をさばいてスープにし、それを病気の1羽に飲ませた」

これに対し、ホムスの人々もユーモアで切り返すのが、彼らの伝統であった。

しかし、2011年からの内戦でホムスの市街地は壊滅。砂漠に咲いた花のような彼らの笑顔を思い出すと、あまりに切ない。

<2020年12月20日/2021年1月5日号掲載>

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プロフィール

早坂 隆

ノンフィクション作家、ジョーク収集家。著書に『世界の日本人ジョーク集』『新・世界の日本人ジョーク集』(共に中公新書ラクレ)、『指揮官の決断――満州とアッツの将軍 樋口季一郎』『永田鉄山 昭和陸軍「運命の男」』『ペリリュー玉砕――南洋のサムライ・中川州男の戦い』(いずれも文春新書)、『すばらしき国、ニッポン』(文響社)、『昭和史の声』(飛鳥新社)、『世界の日本人ジョーク集 令和編』(中公新書ラクレ)など。最新刊は『戦時下のノーサイド 大学ラグビー部員たちの生と死』(さくら舎)。

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