コラム

関税で大混乱時代「ファンドマネージャーは現金比率を調整している 」...個人投資家はどう備える?

2025年07月28日(月)16時53分

株価が下がっているときに購入する口数が増える積み立て投資では、そこから上がったときにリターンが大きく出る。

「『下がっているときにやめてはいけない』が積み立て投資の大原則。下がっているときは、むしろ安く買えてラッキーだと思えるメンタリティが重要で、パニックになってやめないように」と語った。

藤野氏はまた、投資を始めた人が「やりがち」な悪手として「自分が買った価格を基準にして考える」ことを挙げる。

積み立て投資の強みは簿価(ぼか)が変動するところ。安いタイミングに株を買い、買い付けの平均単価を下げることで、少しの株価上昇で儲けを出せるようになるのだ。

そのため「自分が購入した価格から下がったら『やばい売りだ』」と考えるのではなく、マーケットの下落をエネルギーに変えている、と考えるべきだと語った。

(構成:ニューズウィーク日本版ウェブ編集部)

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プロフィール

藤野英人

レオス・キャピタルワークス 代表取締役会長兼社長、CIO(最高投資責任者)
1966年富山県生まれ。国内・外資大手資産運用会社でファンドマネージャーを歴任後、2003年にレオス・キャピタルワークスを創業。日本の成長企業に投資する株式投資信託「ひふみ投信」シリーズを運用。投資啓発活動にも注力しており、東京理科大学MOT上席特任教授、早稲田大学政治経済学部非常勤講師、日本取引所グループ(JPX)アカデミーフェロー、一般社団法人投資信託協会理事を務める。主な著書に『投資家みたいに生きろ』(ダイヤモンド社)、『投資家が「お金」よりも大切にしていること』(星海社新書)、『さらば、GG資本主義――投資家が日本の未来を信じている理由』(光文社新書)、『「日経平均10万円」時代が来る!』(日経BP 日本経済新聞出版)など。

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