最新記事
健康

科学が解き明かす「長寿の謎」...100歳まで生きる人に共通する特徴とは?

Living to 100

2025年9月12日(金)11時09分
スー・キム(ライフスタイル担当)
科学が解き明かす「長寿の謎」...100歳まで生きる人に共通する特徴とは?

長寿の秘訣は心血管系が健康で人生に対して前向きなこと CECILIE_ARCURS/GETTY IMAGES

<百寿者は若い頃から病気にかかりにくく、心血管や神経の疾患にも強いことが判明した。ただし、その秘訣は遺伝よりも、生活習慣や前向きな姿勢に隠されている可能性が高い>

100歳まで生きられる人たちは、特定の病気に対して一般人より強い抵抗力を持つ「超人的な能力」を備えているのかもしれない。

先ごろ医学誌クリニカル・メディシンの電子版に掲載された論文で、ストックホルム(スウェーデン)のカロリンスカ研究所に所属するカリン・モディグ准教授らがそう報告した。1920~22年に生まれたスウェーデン国民の健康状態を追跡調査した成果とされる。


「100歳まで生きる人々には病気を寄せ付けない超人的な能力があるのかもしれない」と、疫学者のモディグはコラム投稿サイトの「ザ・カンバセーション」で説明している。

研究者らは「センテナリアン(百寿者)は非センテナリアンに比べて、診断の確定した症状も新たな病気の発症率も少ない」ことに気付いたという。しかも発症率の違いは超高齢になる前の段階から顕著だった。

この研究では参加者の健康状態を60歳の時からモニターしたが、既にその時点で、後にセンテナリアンとなる人たちの健康状態は別格だったという。「病気の数や種類、いくつかのバイオマーカー値に明確な違いがあった」とモディグは本誌に語っている。

食と健康
消費者も販売員も健康に...「安全で美味しい」冷凍食品を届け続けて半世紀、その歩みと「オンリーワンの強み」
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

ロシア、石油・燃料輸出収入が8月に減少=IEA

ワールド

ベトナムの国際最低課税、三菱商など石炭火力運営会社

ワールド

ブラジル小売売上高、7月は前月比-0.3% 高金利

ワールド

ECB利下げ、時期は12月に後ずれ=JPモルガン予
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:世界が尊敬する日本の小説36
特集:世界が尊敬する日本の小説36
2025年9月16日/2025年9月23日号(9/ 9発売)

優れた翻訳を味方に人気と評価が急上昇中。21世紀に起きた世界文学の大変化とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサイルが命中、米政府「機密扱い」の衝撃映像が公開に
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「なんて無駄」「空飛ぶ宮殿...」パリス・ヒルトン、6000万ドルのプライベートジェット披露で「環境破壊」と批判殺到
  • 4
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 5
    毎朝10回スクワットで恋も人生も変わる――和田秀樹流…
  • 6
    観光客によるヒグマへの餌付けで凶暴化...74歳女性が…
  • 7
    村上春樹が40年かけて仕上げた最新作『街とその不確…
  • 8
    謎のロシア短波ラジオが暗号放送、「終末装置」との…
  • 9
    埼玉県川口市で取材した『おどろきの「クルド人問題…
  • 10
    ChatGPTを違反使用...職場に潜む「ヤバいAI人材」4タ…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサイルが命中、米政府「機密扱い」の衝撃映像が公開に
  • 4
    「怖すぎる」「速く走って!」夜中に一人ランニング…
  • 5
    埼玉県川口市で取材した『おどろきの「クルド人問題…
  • 6
    眠らないと脳にゴミがたまる...「脳を守る」3つの習…
  • 7
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれ…
  • 8
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 9
    観光客によるヒグマへの餌付けで凶暴化...74歳女性が…
  • 10
    「あのホラー映画が現実に...」カヤック中の男性に接…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 3
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 4
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果…
  • 5
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 6
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 7
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
  • 8
    将来ADHDを発症する「幼少期の兆候」が明らかに?...…
  • 9
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット…
  • 10
    「怖すぎる」「速く走って!」夜中に一人ランニング…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中