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大人に「朝食は不要」だった...健康寿命は「何を食べるか」より「いつ食べるか」次第

2025年8月22日(金)07時40分
ニール・バルジライ (アルバート・アインシュタイン医科大学教授)
朝食

Leti Kugler-unsplash

<朝食を抜くほうが良い...老化を遅らせる食習慣の「新常識」について>

長寿遺伝子発見者による、最新研究と衝撃の提言書SuperAgers スーパーエイジャー 老化は治療できる(CEメディアハウス)の第8章「時計を止める」より一部編集・抜粋。

重要なのは寿命(ライフスパン)ではなく、健康寿命(ヘルススパン)...。


◇ ◇ ◇

近年、何を食べて何を食べないかだけでなく、いつ食べるか、また食事のあいだをどれだけ空けるかが、健康と寿命に影響することがわかってきた。

断食について多くの研究が進行中であり、わかってきたことがとても有望なので、わたし自身も断食を試しているところだ。断食の方法や期間については、さまざまな考え方がある。

今のところ、16〜24時間の断食を少なくとも週に1、2回すると、もっとも効果があると考えられているが、これはヒトにおけるデータに基づいたものではない。

断続的な断食の効果を知るため、アルバート・アインシュタイン医科大学の分子薬理学者ラジャット・シングは、自食作用の低下などの老化の特徴を防ぐ生理作用を高めるのに必要な、最短の断食期間を見つけようとしている。

わたしは1日に16時間断食しているが、それは、16時間で体が「グリコーゲン」という蓄積された糖を使いきるからだ。

すると糖の減少に応じてインスリン値が下がり、必要なグルコースを供給する肝臓の能力が高まる。インスリンが少なければ、mTOR(mammalian target of rapamycin:エムトア)も減り、自食作用が高まる。

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