コラム

シンギュラリティ「任期中に来る可能性高い」 安野貴博に聞いた、AI時代を生き抜くうえで一番大事な力とは?

2025年08月29日(金)20時40分

政治家以外の活動の今後

 安野さんはもともとIT技術者でもありSF作家でもあるのですが、そのあたりの政治家以外の活動は今後、どのように折り合っていかれるのですか。

安野 ソフトウェアエンジニアの面は、わりと直接的に役立つかなと思っています。これから永田町にエンジニアチームを作っていくという活動で、そこのマネジメントはしていきますので、その中で役立っていくと思います。

SF作家については、まず足元は国会議員に集中する必要があると思いますけれど、作家はすごく息の長い職業だと思うので人生の中でまた新作を発表していきたいです。

 本日はどうもありがとうございました。

◇ ◇ ◇

インタビューを終えて

2024年初夏、SF作家界隈では「作家仲間の安野さんが今度、東京都知事選に出るらしいよ」「ああ、あのAIで岸田総理(当時)の声真似をした安野さん!」というような会話がされていました。

その頃は「出馬は選挙戦へのAI導入のプレゼンのためかな」という見方も少なくありませんでした。けれど、スピード感あふれるマニュフェストの公表・改訂やデジタル民主主義に関する造詣の深さ、実践力に「彼は本気で政治家を目指している」という認識が広がり、わずか1年で参議院議員に当選しました。

今回の対談は、前編の「オードリー・タン氏と安野さん自身との比較」「台湾と日本、デジタル民主主義が根づきやすい土壌はどちら?」、後編の「シンギュラリティ到来に備えること」「デジタル時代に個人に必要な資質」など、最新の「IT技術と政治」にまつわる濃い内容を分かりやすく語っていただきました。安野さんの力強い話しぶりや表情の豊かさも印象的でした。動画バージョンで確認できますのでよろしければご覧ください。

なお、安野さんと筆者らが登壇したSF作家クラブ60周年記念セッション「SFと科学技術を再考する」の内容は、書籍『SF作家はこう考える 創作世界の最前線をたずねて』(Kaguya Books)に収録されています。今回の対談で「自分はずっと同じことをやっている」と語った安野さんの2023年当時の思想に興味がある方には、参考になるかもしれません。

プロフィール

茜 灯里

作家・科学ジャーナリスト。青山学院大学客員准教授。博士(理学)・獣医師。東京大学理学部地球惑星物理学科、同農学部獣医学専修卒業、東京大学大学院理学系研究科地球惑星科学専攻博士課程修了。朝日新聞記者、大学教員などを経て第24回日本ミステリー文学大賞新人賞を受賞。小説に『馬疫』(2021 年、光文社)、ノンフィクションに『地球にじいろ図鑑』(2023年、化学同人)、ニューズウィーク日本版ウェブの本連載をまとめた『ビジネス教養としての最新科学トピックス』(2023年、集英社インターナショナル)がある。分担執筆に『ニュートリノ』(2003 年、東京大学出版会)、『科学ジャーナリストの手法』(2007 年、化学同人)、『AIとSF2』(2024年、早川書房)など。

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