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成功率98%、運んだ人工衛星の数々...7つのキーワードで知る「H2Aロケット」の歴史と、日本の宇宙開発事業への貢献

H2Aロケット50号機打ち上げの瞬間(6月29日種子島宇宙センター 筆者撮影)
<約四半世紀にわたり人工衛星や探査機を宇宙へと運び、日本の宇宙輸送事業の担い手としての役割を全うしたH2Aロケット。その開発の経緯や運搬した人工衛星、さらには種子島への経済効果まで──7つのキーワードについて、関係者の声を紹介しながら概観する>
国産基幹ロケット「H-IIA(H2A)」の最終機となる50号機が先月29日午前1時33分3秒、種子島宇宙センター(鹿児島県)から打ち上げられました。
2021年12月の45号機以来およそ4年ぶりの夜間となった今回の打ち上げで、ロケットはリフトオフの瞬間、まばゆい光に包まれました。機体は外部に取り付けられた固体ロケットブースタや第1段エンジンを切り離しながら飛行。約16分後に今回のミッションである搭載された温室効果ガス・水循環観測技術衛星「いぶきGW」(GOSAT-GW)を切り離して予定軌道への投入に成功しました。
2001年の初号機打ち上げから24年間50機に及ぶH2Aロケットの歴史は、成功率がちょうど98%となって有終の美を飾りました。また2日後の1日午前10時には、いぶきGWで太陽電池パドルの展開やミッション機器の初期立ち上げなど、衛星の運用に必須な状態への移行が無事に完了したことが発表されました。
H2Aロケットは、日本の宇宙開発事業においてどのような存在だったのでしょうか。また、H2Aに運ばれた人工衛星にはどんなものがあるのでしょうか。7つのキーワードから概観しましょう。
1.H2Aロケット開発の経緯
H2Aロケットは人工衛星打ち上げ用の大型液体燃料(※1)ロケット。H2Aの後継機である「H3」、固体燃料を用いる小型ロケットの「イプシロン」とともに「基幹ロケット(※2)」に位置づけられている。
※1 液体燃料ロケットは固体燃料ロケットと比べて推進剤の効率が良く推進力のコントロールもしやすいため、精密な軌道投入が必要なロケットや大型ロケットに使われることが多い。
※2「安全保障を中心とする政府のミッションを達成するため、国内に保持し輸送システムの自律性を確保する上で不可欠な輸送システム」と定義されている。
JAXA(宇宙航空研究開発機構)の前身であるNASDA(宇宙開発事業団)と三菱重工業によって、1996年から開発が始まった。先代のH2ロケットから構造を大幅に簡素化したり一部に海外の安価な製品を利用したりすることで信頼性を高めながらコストを削減し、衛星打ち上げでの国際競争力の強化を図った。打ち上げ費用はH2ロケットの200億円から100億円に半減された。
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