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ドイツの街角から

シュピッツナーゲル典子|ドイツ

ドイツ・コロナ禍のトレンド「ペットを飼う」に待ったをかける動物保護施設の切実な訴え

犬のかわいい動作で癒される。最初の教育をしっかりしないと、手に負えなくなってしまうことも。© Alexandra Hopp/pixelio.de

長期化するコロナ禍自粛生活のなか、ペットと暮らし始める人が増えている。なかでも人気者は犬だ。うそはつかないし、飼い主に忠実。犬の散歩は気分転換になる。人との接触が極端に少なくなったロックダウンのなかで、寂しさを紛らわしてくれる上、好きなだけハグもできる。

一方で、世話が面倒になり放棄するケースも増えている。居場所のなくなった犬は、まず動物保護施設(ティアハイム)で預かる。だが、スペースに限界のあるティアハイムは、「ペットは一生の友達。衝動買いは止めるように」と、警鐘を鳴らす。

2人に1人が孤独感に襲われている

コロナ禍ロックダウン中のアンケート調査によると、2人に1人が孤独や寂しさを感じていると回答した。興味深いのは、若者の方が高齢者よりも孤独感を訴えている点だ。特に25歳前後の若者は、6割以上が寂しいという。

そんな背景から、ペットを飼う人が増えているようだ。ここでは2019年比で購入者が2割増えた犬に焦点を当てて、「ペットを飼う」を考えてみたい。

1月中旬、ノルトライン・ウェストファレン州ケルン近郊ベルクハイムにあるティアハイムがSNSに投稿した写真が大きな反響を呼んだ。

「ペットはコロナ禍だけでなく、一生の友達!」このプラカードを首に吊るした犬や猫の写真は、瞬く間に耳目を集めた。

***bitte teilen*** Tiere sind Freunde fürs Leben! Unsere Bewohner haben gehört, dass es tatsächlich Leute geben soll,...

Tierheim Bergheimさんの投稿 2021年1月19日火曜日

同ティアハイム長ハイケ・ベルクマンさんは、「ペットを手放す人が急増している。まずこの施設で預かりますが、人間の都合で追いやられるペットがかわいそう」と訴えた。

欧州連合(EU)のガイドラインとして動物保護法により、ドイツは正当な理由がない限り動物の殺処分を禁止している。国内には多くの民間の動物保護団体があり、動物の福祉や権利を守り、「動物は物ではない」という考え方を持つ。

動物保護団体経営のティアハイムは、全国に約500カ所存在する。動物の保護をはじめ保育、飼い主の譲渡、動物飼育における教育活動を行っている。

ティアハイムは、動物保護団体や地元の助成金と企業の寄付、そして預かっている動物の譲渡や併設するペットペンションの収益により運営されている。

ペット通販の落とし穴

Profile

著者プロフィール
シュピッツナーゲル典子

ドイツ在住。国際ジャーナリスト協会会員。執筆テーマはビジネス、社会問題、医療、書籍業界、観光など。市場調査やコーディネートガイドとしても活動中。欧州住まいは人生の半分以上になった。夫の海外派遣で4年間家族と滞在したチェコ・プラハでは、コンサートとオベラに明け暮れた。長年ドイツ社会にどっぷり浸かっているためか、ドイツ人の視点で日本を観察しがち。一市民としての目線で見える日常をお伝えします。

Twitter: @spnoriko

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