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トランプ、南部国境で「非常事態宣言」 移民流入と対テロ戦争の交錯
依然として残るテロの脅威
無論、以前と比べ、世界で1年間に発生するテロ事件数や死傷者数は減少傾向にあり、今日、米国にとって差し迫ったテロの脅威は存在しないと言えよう。
しかし、2010年代半ばにイラク・シリアで猛威を振るったイスラム国中枢が弱体化する中、近年はそれに忠誠を誓い、アフガニスタンを拠点とするイスラム国ホラサン州(ISKP)による対外的なテロ活動が目立つ。
昨年1月には、イラン南東部ケルマンで革命防衛隊のソレイマニ元司令官の追悼行事を狙った大規模な自爆テロ事件が発生し、100人あまりが死亡し、同年3月にはロシア・モスクワ郊外にあるコンサートホールを狙った襲撃テロ事件が発生し、140人以上が死亡し、ISKPが両事件を実行したとされる。
また、昨年夏のパリ五輪やドイツで開催されたサッカー欧州選手権などでは、ISKP関連のテロ未遂や容疑者の逮捕が相次いで報告され、テロ対策専門家の間ではISKPの対外的攻撃性への懸念は今日でも根強い。
また、昨年12月には中東のシリアで反政府勢力による攻勢により、50年以上にわたって同国を支配してきたアサド政権が呆気なく崩壊した。
攻勢を主導したのは2017年1月に結成されたシリア解放機構(HTS)のジャウラニ指導者であるが、ジャウラニは過去にイスラム国の指導者やアルカイダのメンバーらと強い関係を持っていた。
しかし、2011年にイラクからシリアへ戻った後はアサド政権の打倒というローカルな目標一本に絞り、アルカイダやイスラム国が戦略として重視するグローバルジハードとは距離を置くようになった。
そして、ジャウラニがアルカイダとの決別を宣言してHTSを結成すると、それに反発するメンバーらはアルカイダに忠誠を誓う武装組織フッラース・アル・ディーンを結成し、HTSと交戦するようになったが、HTSによる攻勢によって今日は弱体化している。
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