3分ほどで死刑囚の胸が激しく上下し始め...日本人が知らないアメリカの死刑、リアルな一部始終
INSIDE THE EXECUTION ROOM
午後6時11分頃、死刑執行人が執行室に戻り、1分後にタンジの死亡を確認した。体形に関連した合併症は見られなかった。「午後6時12分、フロリダ州対マイケル・タンジの判決が執行された」と、刑務官がスピーカーを通して発表した。
執行室のガラス窓にカーテンが下り、立会人は速やかに退出させられた。誰も感情を表さず、押し黙ったまま、ぞろぞろと部屋を出た。
「区切りが付いた」と遺族
死刑執行後にアコスタの姪バンダーウィアーは、「ようやく恐ろしい事件の幕引きを迎えられて、家族はほっとしている」と語った。
「『世界は広い』が伯母の口癖だった。『世界に出て、何でも見て体験し、冒険しなさい。それが人生の醍醐味よ』と言っていた。伯母の死後、母と私はその言葉に従って生きてきた。彼女は娘として姉妹として伯母として友として同僚として──一人の人間として素晴らしかった」
執行後に刑務所前で記者会見が開かれ、アコスタの妹のアンドルーが「区切りが付き、心が落ち着いた」と述べた。
「葬儀の席で私は『全力で正義を求める。絶対に諦めない』と、亡き姉に誓った。時間はかかった。私ももう若くないから焦りも感じていたが、今日こうして誓いを果たすことができた。やっと終わった。ジャネットへの正義がなされ、心が軽くなった。これでまた息ができる」