最新記事

感染症対策

EU各国でコロナワクチン接種開始 高齢者や医療関係者を優先

2020年12月28日(月)10時11分

欧州連合(EU)加盟国で、新型コロナウイルスのワクチン接種が本格的に始まった。写真はパリ近郊の病院で接種を受ける78歳の女性。代表撮影(2020年 ロイター)

欧州連合(EU)加盟国で27日、新型コロナウイルスのワクチン接種が本格的に始まった。米製薬大手ファイザーと独ビオンテックが共同開発したワクチンをまず高齢者や医療関係者に投与する。

スペインで最初にワクチン接種を受けたのは、マドリード近郊の介護施設に住む96歳の女性。「ありがたい。これでウイルスがなくなるか注目していきたい」と語った。

欧州で最初に大規模な集団感染が発生したイタリアでは、29歳の看護婦など、医療関係者3人がワクチンを接種。看護婦は「これが終わりの始まりになる。歴史的な瞬間で興奮している」とコメントした。

EUの人口は約4億5000万人。年内に1250万回(625万人)分のワクチンを受け取る予定だ。

EUは、米モデルナ、英アストラゼネカなどからも計20億回分以上のワクチンを確保している。来年中にすべての成人に投与することを目指す。

フランスやポーランドなどの世論調査によると、ワクチン接種に消極的な人も少なくないが、EU首脳は日常生活を取り戻す上で最高のチャンスになると訴えている。

今月、新型コロナ検査で陽性反応が出たフランスのマクロン大統領は「われわれはワクチンという新しい武器を手に入れた」と表明。同大統領は24日に自主隔離期間を終えた。

ポーランドの首都ワルシャワの教会で礼拝を終えた41歳の市民は「歴史上これほど早く臨床試験が終わったワクチンはない。自分は効果が実証されないワクチンを接種したくないし、子供にも接種させたくない」と語った。

ファイザーとビオンテックが共同開発したワクチンは摂氏マイナス70度前後での保存が必要。ドイツでは、約1000回分のワクチンの保存温度が輸送中に摂氏マイナス70度を上回った可能性があることが判明し、一部の都市への配布に遅れが出ている。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【話題の記事】
・新型コロナが重症化してしまう人に不足していた「ビタミン」の正体
・世界の引っ越したい国人気ランキング、日本は2位、1位は...



ニューズウィーク日本版 「外国人問題」徹底研究
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2026年1月27号(1月20日発売)は「『外国人問題』徹底研究」特集。「外国人問題」は事実か錯覚か。移民/不動産/留学生/観光客/参政権/社会保障/治安――7つの争点を国際比較で大激論

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ベトナム共産党、ラム書記長を再任 結束を維持すると

ビジネス

仏総合PMI、1月速報48.6 予想外の50割れ

ワールド

インドとEU、27日に貿易交渉妥結を発表へ=関係筋

ビジネス

エリクソン、第4四半期利益が予想上回る 自社株買い
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:「外国人問題」徹底研究
特集:「外国人問題」徹底研究
2026年1月27日号(1/20発売)

日本の「外国人問題」は事実か錯誤か? 7つの争点を国際比較で大激論

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コングスベルグ社のNSMにも似ているが...
  • 2
    【銘柄】「古河機械金属」の株価が上昇中...中国のレアアース規制で資金が流れ込む3社とは?
  • 3
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡張に新たな対抗手段
  • 4
    ニュージーランドの深海に棲む、300年以上生きている…
  • 5
    データが示す、中国の「絶望的な」人口動態...現実味…
  • 6
    ラブロフ、グリーンランドは‌デンマーク​の「自然な…
  • 7
    老化の9割は自分で防げる...糖質と結び付く老化物質…
  • 8
    韓国が「モンスター」ミサイルを実戦配備 北朝鮮の…
  • 9
    完全に「ホクロ」かと...医師も見逃した「皮膚がん」…
  • 10
    コンビニで働く外国人は「超優秀」...他国と比べて優…
  • 1
    上野公園「トイレ騒動」に見る、日本のトイレが「世界一危険」な理由
  • 2
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コングスベルグ社のNSMにも似ているが...
  • 3
    ピラミッドよりも昔なのに...湖底で見つかった古代の船が明かす、古代の人々の「超技術」
  • 4
    【銘柄】「古河機械金属」の株価が上昇中...中国のレ…
  • 5
    韓国『日本人無料』の光と影 ── 日韓首脳が「未来志向…
  • 6
    ニュージーランドの深海に棲む、300年以上生きている…
  • 7
    完全に「ホクロ」かと...医師も見逃した「皮膚がん」…
  • 8
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 9
    世界最大の埋蔵量でも「儲からない」? 米石油大手が…
  • 10
    中国のインフラ建設にインドが反発、ヒマラヤ奥地で…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した─…
  • 6
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 7
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 8
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 9
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 10
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中