最新記事

ダイエット

「パスタは食べても太らない」──カナダ研究

2018年4月4日(水)17時23分
カシュミラ・ガンダー

パスタをダイエットの敵扱いしてきたのは間違いだった Merlas-iStock

<糖質制限ダイエットで目の敵にされているパスタが、同じ炭水化物でもライスやパンとは違う健康食品だということがわかった>

糖質制限ダイエットが流行するなか、嬉しい研究結果が発表された。糖質の源として他の炭水化物と一緒に目の敵にされてきたパスタが、実際は食べても太らないどころか減量にもよいことが研究で明らかになった。

カナダ・トロントのセント・マイケルズ病院の研究チームによれば、パスタがGI値の低い食品であることが重要だ。GI(グリセミック指数)とは、ある食品が血糖値をどれだけ急激に上昇させるかを測定するための数値。数値が低くゆっくり体内に吸収される食品は、脂肪を作るインシュリンが分泌も抑えられて太りにくいのだ。

これに対し、同じ炭水化物でも米や小麦を使ったパン、ジャガイモなどGI値が高い食品は身体への吸収が速く、血糖値が急激に上昇する。血糖値を下げようとするインシュリンの分泌もその分、増える。

パスタと体重の間に「食べると太る」という相関関係があるかどうかを確かめるため、研究チームは延べ2500名近い被験者を対象に32回の比較試験を行った。

被験者は、GI値の低い健康的な食事を心がけ、炭水化物ではパスタだけを食べる生活を送った。その結果、被験者が食べたパスタの量の中央値は週3.33人前だった。

その後、被験者の体重やBMI(ボディマス指数)、体脂肪、胴囲を計測したところ、パスタを食べても体重や体脂肪率の増加にはつながらなかった。それどころか、3カ月の実験期間中に、被験者の体重は平均で0.5キロ減少した。

食べ過ぎを抑制

この結果について研究チームでは、低GI食品のほうが空腹感を満たす効果が高く、そのため食べ過ぎを抑えられたのではないかと考えている。この研究結果は、学術誌「BMJオープン」に掲載された。

研究チームによれば、パスタにはさまざまな種類があるものの、小麦を使ったパンなど、他の炭水化物が多い食品に比べてGI値が低い点は共通しているという。

さらに、全粒粉を使用したパスタでも、通常のものとGI値に大きな違いがない点を強調している。

精白小麦を原料に使用している場合でも、パスタは平均的にほかの精白小麦食品と比べてビタミンやミネラルなどの微量栄養素の含有量が多い。

研究チームは論文で、「炭水化物は太るという情報が氾濫しているだけに、この研究結果は重要だ。こうした情報は、毎日の食卓に影響を及ぼしており、炭水化物、特にパスタの消費量は最近になって減少する傾向にあった」と記している。

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

ガザの死者、停戦でも8000人増加か 公衆衛生危機

ワールド

南ア失業率、第4四半期は32.1%に上昇 選挙控え

ビジネス

ステランティス、中国リープモーターEVを欧米で生産

ワールド

台湾周辺の軍事情勢に異常なし、離島への配備強化せず
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:開戦2年 ウクライナが敗れる日
特集:開戦2年 ウクライナが敗れる日
2024年2月27日号(2/20発売)

アメリカの支援が途絶えればウクライナ軍は持たない。「ロシア勝利」後の恐怖の地政学とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    日本人は知らない、能登半島地震に向ける中国人の視線

  • 2

    大雪で車が立ち往生しても助けなし...「不信の国」中国のあまりにお粗末な防災意識

  • 3

    夜の海に燃え上がるロシア大型揚陸艦...ウクライナ無人艇が「ツェーザリ・クニコフ」を撃沈する瞬間

  • 4

    メーガン妃に「手を触られた」瞬間の、キャサリン妃…

  • 5

    帰宅した女性が目撃したのは、ヘビが「愛猫」の首を…

  • 6

    米メディアのインタビュー中、プーチン大統領の「足…

  • 7

    プーチンの顔面に「異変」が...「頬どうした?」と話…

  • 8

    アウディーイウカ制圧「ロシアは大きな犠牲を支払っ…

  • 9

    プーチンに「行列は好きじゃない」と言うゼレンスキ…

  • 10

    24時間戦っていた電通マンが明かす「接待の実態」「…

  • 1

    プーチンの顔面に「異変」が...「頬どうした?」と話題に 外交の場での「奇妙な様子」にも注目集まる

  • 2

    ウクライナ攻勢を強めるロシアのドローン攻撃を、迎撃システム「バンパイア」が防ぐ「初の映像」が公開

  • 3

    「ノージャパン」はどこへ......韓国ソウルの街角に日本語看板が急増! その背景は?

  • 4

    毎日を幸福に過ごす7つの習慣の1つ目が「運動」であ…

  • 5

    日経平均「ほぼ史上最高」を喜べない2つの理由

  • 6

    米メディアのインタビュー中、プーチン大統領の「足…

  • 7

    メーガン妃に「手を触られた」瞬間の、キャサリン妃…

  • 8

    「政治と関わりたくない人たち」がもたらす政治的帰結

  • 9

    情報機関が異例の口出し、閉塞感つのる中国経済

  • 10

    ゼンデイヤのスケスケなロボット衣装にネット震撼...…

  • 1

    日本人は知らない、能登半島地震に向ける中国人の視線

  • 2

    【能登半島地震】正義ぶった自粛警察が災害救助の足を引っ張る

  • 3

    一流科学誌も大注目! 人体から未知の存在「オベリスク」が発見される

  • 4

    情報錯綜するイリューシン76墜落事件、直前に大きな…

  • 5

    ルーマニアを飛び立ったF-16戦闘機がロシア軍を空爆?

  • 6

    いよいよ来年に迫った「2025年問題」とは何か? リス…

  • 7

    プーチンの顔面に「異変」が...「頬どうした?」と話…

  • 8

    帰宅した女性が目撃したのは、ヘビが「愛猫」の首を…

  • 9

    中国の原子力潜水艦が台湾海峡で「重大事故」? 乗…

  • 10

    「まだやってるの?」...問題は「ミス日本」が誰かで…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中