最新記事
SDGsパートナー

え、基板がアクセに? 電産×SINDENKIの電子部品アップサイクルが拓く「技術と感性」の未来

2025年10月23日(木)13時00分
ニューズウィーク日本版編集部SDGs室 ブランドストーリー
基板などの電子部品を素材に制作されたアクセサリー

精密な基板や抵抗器などがピアスなどの洗練されたアクセサリーへ

<電産とSINDENKIによる産業部品のアップサイクルは、廃棄予定部材の再活用を通じて資源循環を進め、ものづくりの価値を身に着けられる形で伝える>

日本企業のたとえ小さな取り組みであっても、メディアが広く伝えていけば、共感を生み、新たなアイデアにつながり、社会課題の解決に近づいていく──。そのような発信の場をつくることをミッションに、ニューズウィーク日本版が立ち上げた「SDGsアワード」は今年、3年目を迎えました。

私たちは今年も、日本企業によるSDGsの取り組みを積極的に情報発信していきます。

◇ ◇ ◇


近年、スマートフォンやパソコンなどの買い替えサイクルが短期化し、機器の短命化と大量生産が「電子廃棄物(e-waste)」の増加を加速させている。

また、製造現場でも、工程上避けられない使用不可部品や不良基板が恒常的に発生し、廃棄に流れやすい構造が続く。社会インフラを支える産業用電子部品の現場も、例外ではない。

そこで、国内トップクラスの組み込みボードメーカーである株式会社電産は、製造業で培った技術を社会課題の解決に生かすことを理念に掲げ、廃棄に向かう電子部品に「新たな価値を与える」ことを命題に掲げた。

基板や抵抗器などをアートやアクセサリーへと再生するアップサイクルに踏み出したのである。

背景には、増え続ける電子廃棄物の問題に加え、製造業界で進む若手技術者の減少がある。高度な技術と仕事への誇りを次世代に継承するには、現場の知恵を社会に伝わる形に置き換える仕組みが欠かせない、というわけだ。

newsweekjp20251021024811.jpg

通常の製造工程で発生してしまう使用不可の電子部品や基板類

見えない力を、循環する価値へ

電産は産業用組み込みボードコンピュータの設計から製造、さらにシステム構築までを一貫して提供する。半導体製造装置や交通インフラ、医療機器、国内防衛システムなど、高い信頼性と長期供給が求められる分野で50年以上にわたり技術と品質を磨き、社会の安全・安心を支える「見えない力」としてものづくりを続けてきた。

この長期供給を支える品質文化を育んできた本業は、限られた資源を最大限に生かすアップサイクルの思想とも自然に重なると言えるかもしれない。

電産のアップサイクルプロジェクトは、電子部品を素材にアクセサリーを制作するブランド「SINDENKI」との共創を軸にしたものだ。廃棄予定部品をアクセサリーなどの作品へ再生し、資源循環(SDGsの目標12:つくる責任 つかう責任)と文化創造を両立させることを狙う。

同社の基幹インフラを支えてきた産業用電子部品は、高精度かつ高耐久でありながら、普段は目に触れにくい。これを「身につけられるデザイン」として可視化することで、社会を陰で支えた技術の魅力を直感的に伝えられる点が特徴だ。

では、このユニークなプロジェクトは、どのように始まったのだろうか。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

中国で「南京大虐殺」の追悼式典、習主席は出席せず

ワールド

トランプ氏、次期FRB議長にウォーシュ氏かハセット

ビジネス

アングル:トランプ関税が生んだ新潮流、中国企業がベ

ワールド

アングル:米国などからトップ研究者誘致へ、カナダが
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
2025年12月16日号(12/ 9発売)

45年前、「20世紀のアイコン」に銃弾を浴びせた男が日本人ジャーナリストに刑務所で語った動機とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の展望。本当にトンネルは抜けたのか?
  • 2
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の脅威」と明記
  • 3
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 4
    「前を閉めてくれ...」F1観戦モデルの「超密着コーデ…
  • 5
    現役・東大院生! 中国出身の芸人「いぜん」は、なぜ…
  • 6
    世界最大の都市ランキング...1位だった「東京」が3位…
  • 7
    首や手足、胴を切断...ツタンカーメンのミイラ調査開…
  • 8
    身に覚えのない妊娠? 10代の少女、みるみる膨らむお…
  • 9
    「体が資本」を企業文化に──100年企業・尾崎建設が挑…
  • 10
    トランプが日中の「喧嘩」に口を挟まないもっともな…
  • 1
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 2
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 3
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出を睨み建設急ピッチ
  • 4
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の…
  • 5
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 6
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...…
  • 7
    【クイズ】「100名の最も偉大な英国人」に唯一選ばれ…
  • 8
    中国軍機の「レーダー照射」は敵対的と、元イタリア…
  • 9
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 10
    人手不足で広がり始めた、非正規から正規雇用へのキ…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 5
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 6
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 7
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 8
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 9
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 10
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中