最新記事
健康

砂糖はなぜ「コカイン」なのか?...エネルギー効率と回復力を「分子レベル」で高める「代謝リセット」のススメ

2025年9月25日(木)12時10分
デイヴ・アスプリー(起業家、投資家、「ブレットプルーフ」創設者)

ワークアウト中ちょっと疲れるたびに、あなたは糖を摂取しているのではないだろうか。運動しない人でさえ、常に糖を摂り続けている。すぐに利用できる、短時間の思考のための燃料をどうにかするのが、僕らにとって重要な代謝戦略になった。

自転車の長距離ライドなどの持久力レース前夜のカーボ・ローディングには、いくつかメリットはあるものの、人生は自転車レースではない。しかも、今日のトップレーサーは、糖でなくケトン体をエネルギー源にしてレースを走るようになっている!


 

もしこの先毎日80年代の持久系アスリートのような食事を続ければ、糖の摂りすぎによってそのうち体はダメージを受けるだろう。

では視点を変えて、どうすれば強くなれるかを考えてみよう。糖燃焼から脂肪燃焼に難なく切り替えられるよう自分を鍛えることができるとしたら?

ジムに通う大半の人たちには、うさんくさい話に聞こえるだろう。糖はエネルギーを供給するが、脂肪はそうではない。脂肪をエネルギー源にして、いったいどうやって負荷の強いワークアウトをやり続けられるというのか?

だが、主に脂肪を燃やして強度の高い運動をすることは間違いなく可能だ。しかも、脂肪燃焼に切り替えると、ひじょうに興味深いことが起きるのだ。

じつは糖質よりも脂肪のほうが分子に含まれるエネルギー量は多い。よい脂肪には抗炎症作用もあるため、運動中はとくに重要だ。

まさにその性質上、運動は炎症の発生を促す。運動により筋繊維が傷つき、炎症反応が起きるのだ。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

プーチン氏、ウ和平交渉で立場見直し示唆 トランプ氏

ワールド

ロ、ウ軍のプーチン氏公邸攻撃試みを非難 ゼレンスキ

ワールド

中国のデジタル人民元、26年から利子付きに 国営放

ビジネス

米中古住宅仮契約指数、11月は3.3%上昇 約3年
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    マイナ保険証があれば「おくすり手帳は要らない」と考える人が知らない事実
  • 2
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 3
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 4
    【銘柄】子会社が起訴された東京エレクトロン...それ…
  • 5
    なぜ筋肉を鍛えても速くならないのか?...スピードの…
  • 6
    「サイエンス少年ではなかった」 テニス漬けの学生…
  • 7
    「すでに気に入っている」...ジョージアの大臣が来日…
  • 8
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 9
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」と…
  • 10
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 1
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 2
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 5
    中国、インドをWTOに提訴...一体なぜ?
  • 6
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 7
    マイナ保険証があれば「おくすり手帳は要らない」と…
  • 8
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足…
  • 9
    アベノミクス以降の日本経済は「異常」だった...10年…
  • 10
    素粒子では「宇宙の根源」に迫れない...理論物理学者…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「…
  • 6
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 7
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 8
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 9
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 10
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中