中国のデジタル人民元、26年から利子付きに 国営放送が報道
中国・北京で開催された2022年中国国際サービス貿易交易会(CIFTIS)のブースで2022年9月1日撮影。REUTERS/Tingshu Wang
[北京/上海 29日 ロイター] - 中国が中央銀行デジタル通貨(CBDC)の利用促進に向けた取り組みを強化する中、新たな枠組みの下でデジタル人民元(e─CNY)が2026年から利子収入を生むことになる。中国国営中央テレビ(CCTV)が29日に報じた。
CCTVによると、26年1月1日からウォレットに保管されたe─CNYは預金金利に基づき利子が付き、世界で初めて利子付きの中央銀行デジタル通貨となる。e─CNYは「デジタル現金」から「デジタル預金」の時代へ進むと説明した。
デジタル人民元は現在、一部の政府機関や国有企業に限定されている。中国で普及しているデジタル決済プラットフォーム「アリペイ(支付宝)」や「ウィーチャットペイ(微信支付)」を通じた取引の大半は、デジタル人民元に関わっていない。
中国人民銀行(中央銀行)は今年11月、暗号資産(仮想通貨)に対して厳しい姿勢を改めて示し、ステーブルコインを巡る違法行為の取り締まりを強化する方針を示した。一方、自国デジタル通貨の利用促進に向けた取り組みを強化している。
人民銀はデジタル人民元の国際的な利用を促進するため、上海に国際運営センターを設立し、より多くの商業銀行が取り扱えるよう支援すると表明している。
人民銀傘下の機関紙、金融時報は29日、中銀がデジタル人民元の管理に関する行動計画を発表するとし、デジタル人民元の管理や運用などに関する新たな枠組みが26年1月1日に発効すると報じた。





