実話とは思えない...水深91mの海底からの救出劇『ラスト・ブレス』が描く「絶対に諦めない男」の狂気
In at the Deep End
俳優陣が深海ダイビングの世界に足を踏み入れるのは、飽和潜水の作業手順や機材について学ぶということだけではなかった。モデルになった実在の潜水士たちに敬意を払い、その過程で自分自身の恐怖に向き合わなければならなかった。
死と隣り合わせの世界で
ダンカンを演じたハレルソンは、リスクの高さを承知していた。「でも彼らを失望させたくないという思いがあったから、うまくいった。『なかなかうまく演じていた』と思ってほしかったから」
モデルになった潜水士たちの本作を見た反応は好意的だった。ストイックなことで有名なデイブでさえそうだった。「彼らがどんな反応をするか、うかがっていた」とハレルソンは語った。
「幸い、好意的な評価だった。デイブは多くを語らなかったが、ひとこと『気に入った』と」。「それでおしまい」とリウは笑う。
常に死と隣り合わせのストーリーと向き合うのは奇妙な体験だった。コールもリウもスキューバダイビングの経験はあったが、それでも今回の水中トレーニングはかなりきつかったという。
「猛訓練を重ねたが、厄介な状況もあった。いつだってそうだ。でも、みんなタフだったから乗り切った」とコールは振り返る。