最新記事

2021年に始める 投資超入門

米国株投資は初心者にこそオススメ

HOW TO BUY U.S. STOCKS

2021年1月5日(火)17時45分
酒井理恵(ライター)

アップルの株主になれる

また、米国株は1株から売買可能。巨額の資金を用意しなくても、グーグルやアップルなど世界的企業の株主になれることも魅力の1つだろう。

そして、コーポレート・ガバナンスが確立されているアメリカ企業は、株主への還元意識が強い。日本株の配当は年1〜2回だが、米国株は年4回配当金を支払う企業が多い。一方、日本でおなじみの株主優待は一般的ではない。

いいことずくめにも思えるが、もちろん注意点もある。まず、米国株で利益(ドル)を得る以上、円にするときに為替変動で目減りすることがある。

また、課税の仕組みは基本的には国内取引と同様だが、配当はまずアメリカで10%が源泉徴収され、残額に対し、日本で20.315%の税率で課税される。これは二重課税となるため、確定申告をして「外国税額控除」を受ければ回避できる。

日本株と比べると情報は得にくいが、スマートフォンやコーヒーショップなど、われわれが思っている以上にアメリカ生まれの製品は暮らしにあふれている。

「親しみの持てる企業に投資してみるのも一つの手。また、翻訳ツールを使えば、アメリカ企業の情報を得ることもさほど難しくない」と、岡元氏は言う。

米国株取引ならではの特徴はあるが、基本的な心得は日本株と同様。時間と投資先を分散してリスクを軽減し、誤った情報に惑わされない冷静な判断力も重要になる。

<2021年1月12日号「2021年に始める 投資超入門」特集より>

ニューズウィーク日本版 ガザの叫びを聞け
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年12月2日号(11月26日発売)は「ガザの叫びを聞け」特集。「天井なき監獄」を生きる若者たちがつづった10年の記録[PLUS]強硬中国のトリセツ

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ビジネス

マクロスコープ:上場廃止ラッシュ、2年で倍増 経済

ワールド

韓国中銀、政策金利据え置き 為替リスクで緩和余地限

ワールド

アリババや百度やBYDは中国軍関連企業、米国防総省

ビジネス

中国、米大豆を少なくとも10カーゴ購入 首脳会談後
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ガザの叫びを聞け
特集:ガザの叫びを聞け
2025年12月 2日号(11/26発売)

「天井なき監獄」を生きるパレスチナ自治区ガザの若者たちが世界に向けて発信した10年の記録

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで墜落事故、浮き彫りになるインド空軍の課題
  • 2
    【最先端戦闘機】ミラージュ、F16、グリペン、ラファール勢ぞろい ウクライナ空軍は戦闘機の「見本市」状態
  • 3
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるようになる!筋トレよりもずっと効果的な「たった30秒の体操」〈注目記事〉
  • 4
    【クイズ】次のうち、マウスウォッシュと同じ効果の…
  • 5
    7歳の娘の「スマホの検索履歴」で見つかった「衝撃の…
  • 6
    がん患者の歯のX線画像に映った「真っ黒な空洞」...…
  • 7
    ミッキーマウスの著作権は切れている...それでも企業…
  • 8
    あなたは何歳?...医師が警告する「感情の老化」、簡…
  • 9
    ウクライナ降伏にも等しい「28項目の和平案」の裏に…
  • 10
    【クイズ】世界で1番「がん」になる人の割合が高い国…
  • 1
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判殺到、そもそも「実写化が早すぎる」との声も
  • 2
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるようになる!筋トレよりもずっと効果的な「たった30秒の体操」〈注目記事〉
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
  • 5
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 6
    マムダニの次は「この男」?...イケメンすぎる「ケネ…
  • 7
    AIの浸透で「ブルーカラー」の賃金が上がり、「ホワ…
  • 8
    海外の空港でトイレに入った女性が見た、驚きの「ナ…
  • 9
    【銘柄】イオンの株価が2倍に。かつての優待株はなぜ…
  • 10
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 6
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 7
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 10
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中