ニュース速報
ワールド

米テキサス州洪水の死者69人に、子ども21人犠牲 大規模災害宣言

2025年07月07日(月)06時46分

 米南部テキサス州中部で豪雨により4日発生した洪水で、これまでに子ども14人を含む32人の死亡が確認された。テキサス州コンフォートで5日撮影(2025年 ロイター/Marco Bello)

[6日 ロイター] - 米南部テキサス州で豪雨により4日発生した洪水で、6日までに子ども21人を含む少なくとも69人の死亡が確認された。氾濫したグアダルペ川近くのキャンプ場にいた少女11人と指導員1人を含む行方不明者の捜索活動が続いている。

テキサス州のアボット知事は6日午後の記者会見で、被害が最も深刻な同州カー郡では死者が59人に達し、他の郡でさらに10人の死亡が確認されたと説明。41人が依然として行方不明だと述べた。

国土安全保障省は、 トランプ大統領が大規模災害宣言を発令したことを受けて連邦緊急事態管理局(FEMA)が6日に活動を開始し、テキサス州の救助隊員にリソースを振り向けていると発表。沿岸警備隊のヘリコプターと航空機が捜索救助活動に協力しているとした。

専門家の間では、トランプ政権が国立気象局(NWS)を監督する機関を含む連邦政府職員の削減を進めたことで、当局が洪水の深刻さを正確に予測できず、事前に適切な警告を発することができなかったのではないかとの見方も出ている。

NWSを傘下に置く米海洋大気庁(NOAA)のリック・スピンラッド元長官は、トランプ政権がNOAAで数千人の人員削減を行い、多くの気象局が人員不足に陥っていると指摘。こうした人員削減がテキサス州の大規模洪水で事前警告の欠如につながったかどうかは不明だが、正確でタイムリーな予報を提供する気象局の能力を必然的に低下させると述べた。

NOAAを監督するノーム国土安全保障長官は、NWSが3日に出した「中程度」の洪水警報は極端な降雨を正確に予測していなかったとし、トランプ政権はシステムのアップグレードに取り組んでいると説明した。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

関税交渉で来週早々に訪米、きょうは協議してない=赤

ワールド

アングル:アルゼンチン最高裁の地下にナチス資料、よ

ワールド

アングル:ドローン大量投入に活路、ロシアの攻勢に耐

ビジネス

米国株式市場=S&P・ナスダックほぼ変わらず、トラ
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:AIの6原則
特集:AIの6原則
2025年7月22日号(7/15発売)

加速度的に普及する人工知能に見えた「限界」。仕事・学習で最適化する6つのルールとは?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 2
    「細身パンツ」はもう古い...メンズファッションは「ゆったり系」がトレンドに
  • 3
    ロシアの労働人口減少問題は、「お手上げ状態」と人口学者...経済への影響は「制裁よりも深刻」
  • 4
    「想像を絶する」現場から救出された164匹のシュナウ…
  • 5
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が…
  • 6
    日本より危険な中国の不動産バブル崩壊...目先の成長…
  • 7
    約558億円で「過去の自分」を取り戻す...テイラー・…
  • 8
    「二次制裁」措置により「ロシアと取引継続なら大打…
  • 9
    「異常な出生率...」先進国なのになぜ? イスラエル…
  • 10
    父の急死後、「日本最年少」の上場企業社長に...サン…
  • 1
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 2
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が話題に
  • 3
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップを極めれば、筋トレは「ほぼ完成」する
  • 4
    日本より危険な中国の不動産バブル崩壊...目先の成長…
  • 5
    「細身パンツ」はもう古い...メンズファッションは…
  • 6
    どの学部の卒業生が「最も稼いでいる」のか? 学位別…
  • 7
    「お腹が空いていたんだね...」 野良の子ネコの「首…
  • 8
    アメリカで「地熱発電革命」が起きている...来年夏に…
  • 9
    ロシアの労働人口減少問題は、「お手上げ状態」と人…
  • 10
    千葉県の元市長、「年収3倍」等に惹かれ、国政に打っ…
  • 1
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 2
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 3
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が話題に
  • 4
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測…
  • 5
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事…
  • 6
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 7
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 8
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 9
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 10
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中