最新記事
ファッション

プラダを動かした、コルハプリ職人たちの声...「文化の盗用」か「世界的チャンス」か?

2025年7月6日(日)12時05分
インドの伝統的なサンダル「コルハプリ」

イタリアの高級ファッションブランド、プラダがインドの伝統的なサンダル「コルハプリ」(ヒンドゥー語ではチャッパル)のデザインを無断で使用したと激しい批判を浴びた。写真はコルハプリを試す女性。7月1日、ニューデリーで撮影(2025年 ロイター/Bhawika Chhabra)

イタリアの高級ファッションブランド、プラダがインドの伝統的なサンダル「コルハプリ」(ヒンドゥー語ではチャッパル)のデザインを無断で使用したと激しい批判を浴びた。一方、インドの靴販売事業者や職人らは注目を集めているチャンスを生かしてコルハプリの需要を拡大し、長らく苦境に置かれてきた12世紀からの工芸技術を復活させることを期待している。

プラダが「炎上」したのは、イタリア北部ミラノで開催されたファッションショーで、デザインの由来を示さずにコルハプリそっくりのサンダルを披露したためだ。その画像が出回ると、コルハプリ職人らが猛反発し、サンダルはコルハプリに着想を得たことをプラダも認めざるを得なくなった。


 

電子商取引(EC)サイトのショップコップによるインスタグラムの投稿には、デザイン要素について「プラダはゼロ、コルハプリが全て」と記された。創業者のラフル・パラス・カンブレ氏がプラダへの公開書簡で行った「(インドの)伝統にどっぷり染まっている」との指摘は、交流サイトで3万6000回も共有された。

ただ、カンブレ氏は「この論争はコルハプリの販売促進手段になると分かった」と語る。同氏が地元職人から仕入れたコルハプリの売上高は3日間で5万ルピー(584ドル)と平均の5倍に達した。

ここ数日、交流サイトには批判意見や皮肉があふれ、政治家や職人、商業団体などはインドの歴史的遺産に相応の評価を与えるよう要求している。

プラダは今後、インドの職人らと会合を開く予定だ。プラダは1日、ロイターに宛てた声明で、サンダルの商業販売をする場合には地元の製造業者と協力してインドで生産するつもりだと述べた。

まちづくり
川崎が「次世代都市モデルの世界的ベンチマーク」に──「世界に類を見ない」アリーナシティプロジェクトの魅力
あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

米国株式市場=続落、ダウ約120ドル安 原油高でイ

ビジネス

NY外為市場=ドル上昇、有事の買い続き159円台後

ビジネス

FRB議長への召喚状差し止め、米地裁 司法省は控訴

ビジネス

米1月求人件数、694.6万件で予想上回る 採用は
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:教養としてのミュージカル入門
特集:教養としてのミュージカル入門
2026年3月17日号(3/10発売)

社会と時代を鮮烈に描き出すミュージカル。意外にポリティカルなエンタメの「魔力」を学ぶ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製をモデルにした米国製ドローンを投入
  • 2
    ショーン・ペンは黙らない――「ウクライナへの裏切りは常軌を逸している」その怒りの理由
  • 3
    世界の視線は中東から日本へ...企業主導で築くインド太平洋防衛
  • 4
    職業別の収入に大変動......タクシー運転手・自動車…
  • 5
    「イラン送りにすべき...」トランプ孫娘、警護隊引き…
  • 6
    有人機の「盾」となる使い捨て無人機...空の戦いに革…
  • 7
    「映画賞の世界は、はっきり言って地獄だ」――ショー…
  • 8
    『ある日、家族が死刑囚になって』を考えるヒントに…
  • 9
    謎すぎる...戦争嫌いのMAGAがなぜイラン攻撃を支持す…
  • 10
    北極海で見つかった「400年近く生きる生物」がSNSで…
  • 1
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 2
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 3
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」と言われる外国特派員の私が思うこと
  • 4
    「このままよりはマシだ」――なぜイランで米軍の攻撃…
  • 5
    キャサリン皇太子妃、英連邦デー式典に出席...公開さ…
  • 6
    職業別の収入に大変動......タクシー運転手・自動車…
  • 7
    【長期戦はイラン有利】米側の体制転覆シナリオに暗…
  • 8
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 9
    ショーン・ペンは黙らない――「ウクライナへの裏切り…
  • 10
    世界の視線は中東から日本へ...企業主導で築くインド…
  • 1
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 2
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 5
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 6
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を…
  • 7
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 8
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 9
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 10
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中