最新記事

トレーニング

ジムや器具はもう必要ない 「自重筋トレには最高の時代」と囚人コーチ語る

2020年3月25日(水)11時15分
ニック・コリアス

――プログレッシブ・キャリステニクスは誰に向いていますか? これまでにどのようなタイプの人が学んできましたか?

どう答えたらいい? プログレッシブ・キャリステニクスはすべての人のためのものだ。私は、筋成長の新たな爆発を探しているボディビルダーや、キャリステニクス的な筋力の出し方を知りたいパワーリフターにも教えてきた。

老人も若者もいた。年配のアスリートたちは、古傷を治し、ケガや痛みを加えることなく筋力を得るためにキャリステニクスを使う。若いアスリートの多くは、単にカッコいいからという理由でコンタクトしてくる。

ウエイト系のトレーナーでなければ、ベンチプレスはちょっと退屈に見える。では、マッスルアップ、ヒューマンフラッグ、Lホールド、逆立ちしてのプッシュアップ、ワンアーム・プルアップは? それらは見ている人たちに強烈な印象を残す。楽しくもあるのだが、学ぶのは難しい。

そういった理由から、まるで集団移住するかのように、若いアスリートたちがジムから自重力トレーニングの世界へと移ってきている。パルクールのように、屋外でトレーニングするスタイルも定着しつつある。

あなたの身体能力レベルがどんなものであろうと――オリンピック選手であろうとカウチポテトであろうと――自重力ワークはできるし、やったほうがいい。

年齢も障害にならない。子供であれば簡単に馴染んでいくし、彼らに言わせれば、遊びのようなものだろう。外部から負荷をかけないので、幼児であっても成長を阻害することがない。

ほとんどのボディビルダーは40歳に達すると(続けるには)年を取り過ぎたと考えるが、自重力アスリートなら、70歳、80歳、あるいはそれ以上になってもトレーニングが続けられる。

また、他のほとんどの運動分野と違って、年を取るにつれて体重を使った筋力トレーニングは大切なものになっていくだろう。

高齢者にベンチプレスやデッドリフトは向かない。それより、椅子に腰掛けるスタイルのスクワットができるようになったぼうがいい。転びそうになったときに踏みとどまる筋力ができるからだ。それこそ自重力トレーニングの真髄と言える。

※インタビュー前編:「囚人コーチが教える最強の部屋トレ 自重力トレーニングの驚くべき効果とは?」はこちら

From Bodybuilding.com


プリズナートレーニング
 ――圧倒的な強さを手に入れる究極の自重筋トレ』
 ポール・ウェイド 著
 山田雅久 訳
 CCCメディアハウス

(※画像をクリックするとアマゾンに飛びます)


『永遠の強さを手に入れる最凶の自重筋トレ
 プリズナートレーニング 超絶!!グリップ&関節編
 ポール・ウェイド 著
 山田雅久 訳
 CCCメディアハウス

(※画像をクリックするとアマゾンに飛びます)


『爆発的な強さを手に入れる無敵の自重筋トレ
 プリズナートレーニング  実戦!!! スピード&瞬発力編
 ポール・ウェイド 著
 山田雅久 訳
 CCCメディアハウス

(※画像をクリックするとアマゾンに飛びます)


今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

中国軍機14機が中間線越え、中国軍は「実践上陸訓練

ビジネス

EXCLUSIVE-スイスUBS、資産運用業務見直

ワールド

ロシア産肥料を米企業が積極購入、戦費調達に貢献と米

ビジネス

ECB、利下げごとにデータ蓄積必要 不確実性踏まえ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国の研究チームが開発した「第3のダイヤモンド合成法」の意義とは?

  • 2

    「2枚の衛星画像」が伝える、ドローン攻撃を受けたロシア空軍基地の被害規模

  • 3

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 4

    「500万ドルの最新鋭レーダー」を爆破...劇的瞬間を…

  • 5

    ロシアの大規模ウクライナ空爆にNATO軍戦闘機が一斉…

  • 6

    ロシア軍の拠点に、ウクライナ軍FPVドローンが突入..…

  • 7

    「TSMC創業者」モリス・チャンが、IBM工場の買収を視…

  • 8

    中国のコモディティ爆買い続く、 最終兵器「人民元切…

  • 9

    「複雑で自由で多様」...日本アニメがこれからも世界…

  • 10

    どの顔が好き? 「パートナーに求める性格」が分かる…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドローンを「空対空ミサイルで撃墜」の瞬間映像が拡散

  • 3

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 4

    どの顔が好き? 「パートナーに求める性格」が分かる…

  • 5

    AIパイロットvs人間パイロット...F-16戦闘機で行われ…

  • 6

    日本マンガ、なぜか北米で爆売れ中...背景に「コロナ…

  • 7

    「2枚の衛星画像」が伝える、ドローン攻撃を受けたロ…

  • 8

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された…

  • 9

    ウクライナ軍ブラッドレー歩兵戦闘車の強力な射撃を…

  • 10

    ロシアの大規模ウクライナ空爆にNATO軍戦闘機が一斉…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 3

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 4

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 5

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 6

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 7

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 8

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 9

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 10

    NASAが月面を横切るUFOのような写真を公開、その正体…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中