最新記事

トレーニング

ジムや器具はもう必要ない 「自重筋トレには最高の時代」と囚人コーチ語る

2020年3月25日(水)11時15分
ニック・コリアス

――自重力トレーニングには数千年の歴史があり、武道、ヨガ、体操、古代ギリシャの陸上競技などの伝統と結びついています。プログレッシブ・キャリステニクスと他のトレーニング様式はどこで出合い、重なり合いますか?

そこは素晴らしいポイントだね。ほとんどの人は、調整可能なバーベルがわずか1世紀を超える歴史しか持たないことを忘れている。それはまだ何者でもない! 森の中で木渡りしていた頃からつい最近まで、人類は、自分の体重を使って筋力を築いてきたという揺るぎない事実がある。

そのため、あなたが言うように、何千年も前の格闘技やヨガのシステムの中にプログレッシブ・キャリステニクスを見つけることができる。ヘロドトスは、テルモピュライの戦いの前に、スパルタ戦士が筋力系のキャリステニクスをやっていたと書き残しているが、それは25世紀も前の話だ。

体重を使ったトレーニングは、監獄の中や軍隊のコンディショニング方法、現代の体操にも見られるが、私がまとめたプログレッシブ・キャリステニクスは、こういった伝統のいずれとも競合するものではない。それらから最高のテクニックと戦略を抽出し、分解し、論理的な順序に体系化したものだ。

手軽にできるようにもした。だから、ぶら下がるためのバーさえ見つければ、いつでも始められる。

「私の筋肉はあなたの筋肉より大きい」という話をするには、私は、年を取り過ぎている。時間を無駄にしたくない。どんなトレーニング法を採用していても、どんな考え方をしていても、私はすべてのアスリートを尊敬している。

他のシステム――武道、ヨガ、体操――にいるアスリートたちも、PCCチームに参加してくれている。彼らは、私たちのコミュニティに参加して学んだ技術と戦略をそれぞれの分野に還元している。私たちも彼らがインプットしてくれたものを用いてより豊かになっている。

自重力トレーニングを始めるとしたら、今はかなりエキサイティングな時代だと思う。たぶん、これまでで最高の時代と言っていい。

――自重力トレーニングの認定コースを始めましたね。認定が必要なのはなぜですか? 私の中学校の体育教師は、プッシュアップとプルアップだったら、すべて知っているような感じでしたが。

確かに、自重力トレーニングに認定は必要ないだろう。キャリステニクスの恩恵を得るために馬鹿な器具を購入する必要もない。担当医が問題ないと言う限り、地下室、ベッドルーム、あるいは公園で、自重力のテクニックとプログレッションを一人でマスターできるからだ。

実際、私が出会ってきた偉大な自重力アスリートの大半は、監房内で、一人で学習してきた人たちだった。

このインタビューを読んで興味がわいたら、ぜひ、PCCコミュニティに加わってもらいたい。

もちろん、コミュニティに加わるのに、認定コースに参加する必要はない。とはいえ、専門家のコーチングを受けて学習曲線を加速させたかったり、コーチを職業にしていて、エクササイズが一杯の「ツールボックス」が欲しかったりするのであれば、スーパートレーナーに認定されることは一つの選択肢になるだろう。

アル・カバドロの指導のもとに、3日間集中トレーニングをすれば、知識と能力が飛躍的に向上する。トレーニングに革命が起こるはずだ。

【参考記事】筋肉だけでなく、スピード・反射神経も高める「囚人筋トレ」の最終形

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

再送-米ミネソタ州での移民取り締まり、停止申し立て

ワールド

移民取り締まり抗議デモ、米連邦政府は原則不介入へ=

ビジネス

アングル:中国「二線都市」が高級ブランドの最前線に

ワールド

焦点:トランプ氏のミサイル防衛構想、1年経ても進展
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:高市 vs 中国
特集:高市 vs 中国
2026年2月 3日号(1/27発売)

台湾発言に手を緩めない習近平と静観のトランプ。激動の東アジアを生き抜く日本の戦略とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本への威圧を強める中国...「レアアース依存」から脱却する道筋
  • 2
    180万トンの「リチウムごみ」を資源に...EV電池の「副産物」で建設業界のあの問題を解決
  • 3
    関節が弱ると人生も鈍る...健康長寿は「自重筋トレ」から生まれる
  • 4
    世界初、太陽光だけで走る完全自己充電バイク...イタ…
  • 5
    ロシア軍の前線で「弾よけ」にされるアフリカ人...兵…
  • 6
    「着てない妻」をSNSに...ベッカム長男の豪遊投稿に…
  • 7
    日本はすでに世界第4位の移民受け入れ国...実は開放…
  • 8
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 9
    高市首相の発言は正しかった...「対中圧力」と「揺れ…
  • 10
    日本経済を中国市場から切り離すべきなのか
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」と「フリース」に移った日
  • 3
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界でも過去最大規模
  • 4
    180万トンの「リチウムごみ」を資源に...EV電池の「…
  • 5
    一人っ子政策後も止まらない人口減少...中国少子化は…
  • 6
    スペースXの宇宙飛行士の帰還が健康問題で前倒しに..…
  • 7
    ロシア軍の前線で「弾よけ」にされるアフリカ人...兵…
  • 8
    町長を「バズーカで攻撃」フィリピンで暗殺未遂、大…
  • 9
    日本への威圧を強める中国...「レアアース依存」から…
  • 10
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 3
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 4
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 5
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 6
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 7
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 8
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチ…
  • 9
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 10
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中