働き手「1100万人不足」の衝撃...社会にもたらされる影響と、「危機を希望に変える」企業の役割とは?

2025年1月7日(火)21時00分
flier編集部

リモートワークに投資する企業が「応援される企業」になる

──働き手不足への2つめの打ち手「ワーキッシュアクト」に関連してお聞きしたいことがあります。ワーキッシュアクトとは、娯楽や趣味・コミュニティ参加など、本業以外で「誰かの困りごとや需要に応えている」活動のこと。これを促すために、企業は「フレキシブルな働き方を認めること」が大事になるとありました。ただ、Amazon本社が週5出社を義務づけるなど、フレキシブルとは真逆の動きもあります。これに関して古屋さんのお考えをお聞かせください。

自社でたくさん働いてもらうには、出社を義務づけて対面にするほうが都合がよいのでしょう。ですが、リモートワークによって、社会全体として通勤時間の総量が減り、働く人の可処分時間が増えます。すると、副業や趣味・娯楽、地域の活動がしやすくなり、何らかの報酬があるために行う労働以外の活動、すなわちワーキッシュアクトにも取り組みやすくなるんです。


Amazonのようなグローバルプラットフォームならリソースも潤沢にあるでしょう。ただし、それはごく一部の企業であり、多くの企業は、社員一人ひとりの力を高めてイノベーションをめざす必要がある。そのためには、社外活動を通じて新たな視点を得る「越境学習」の効果にもっと目を向けるべきだと思います。実際、副業や兼業を推奨する中小企業が成果を上げているケースも増えています。

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