最新記事

日本社会

アフターコロナの日本「人は直接会うべき、非感染者が社会活動を」サントリー新浪社長

2020年6月6日(土)12時14分

サントリーホールディングスの新浪剛史社長は5日、ロイターとのインタビューに応じ、新型コロナウイルス感染症によって人々は行動を変えることが求められているが、人と人が直接会うこと、そのためにイノベーションや工夫を続けていくことが重要だと述べた。写真は2015年10月、都内本社で撮影(2020年 ロイター/Toru Hanai)

サントリーホールディングスの新浪剛史社長は5日、ロイターとのインタビューに応じ、新型コロナウイルス感染症によって人々は行動を変えることが求められているが、人と人が直接会うこと、そのためにイノベーションや工夫を続けていくことが重要だと述べた。そのひとつとして、PCR検査や抗原検査などを簡易に行える体制を作り、非感染者が社会活動を行うことも考えるべきだと指摘した。

人と人が会う社会、諦めてはいけない

新浪社長は、新型コロナ後の社会においても「人間と人間が膝突き合わせて、侃々諤々(かんかんがくがく)、唾を飛ばしても大丈夫な社会をイノベーションで作ることを諦めてはいけない」とし「人間は集まってわいわいやりたいもの。我慢はするが、それを求めている。ワクチンか、治療薬か、もしかしたら違う方法かもしれないが、イノベーションでそれができるようになる」と述べた。

緊急事態宣言が解除され、飲食店の営業自粛要請も緩和されてきている。ただ、顧客が安心して飲食店を利用できる状況にはほど遠い。

新浪社長は「PCR検査・抗原検査を簡易にできる体制をしっかりと作り、経済活動が非感染者によってなされて行けば良い。100%を求めれば経済活動がマヒしてしまう。日常に検査が組み込まれ、非感染者による経済活動をより活性化すれば、安心によって人々は相当動くと思う」と指摘。感染者ではないという証明を出すことも「やるべきだと思う」とし、「安全確保は国の役割。皆が心穏やかに活動できるのは民主主義の原点」と述べた。

新型コロナで在宅が奨励され、日常生活の中で、オンライン飲み会やオンラインミーティングが一気に広がった。新浪社長は「バーチャルミーティングでいいやと思ってはいけない。バーチャルはひとつの手段。やっぱり、人は会わなければならな」と強調。一方で、せっかく省いた無駄を元に戻してはならず「ハイブリッドリアリティ」で、両方を上手く活用する社会にするべきだとした。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

中国、今後5年間で財政政策を強化=新華社

ワールド

インド・カシミール地方の警察署で爆発、9人死亡・2

ワールド

トランプ大統領、来週にもBBCを提訴 恣意的編集巡

ビジネス

訂正-カンザスシティー連銀総裁、12月FOMCでも
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界最高の投手
特集:世界最高の投手
2025年11月18日号(11/11発売)

日本最高の投手がMLB最高の投手に──。全米が驚愕した山本由伸の投球と大谷・佐々木の活躍

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 2
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 3
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前に、男性が取った「まさかの行動」にSNS爆笑
  • 4
    「不衛生すぎる」...「ありえない服装」でスタバ休憩…
  • 5
    「イケメンすぎる」...飲酒運転で捕まった男性の「逮…
  • 6
    『トイ・ストーリー4』は「無かったコト」に?...新…
  • 7
    ヒトの脳に似た構造を持つ「全身が脳」の海洋生物...…
  • 8
    文化の「魔改造」が得意な日本人は、外国人問題を乗…
  • 9
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 10
    「水爆弾」の恐怖...規模は「三峡ダムの3倍」、中国…
  • 1
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 2
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 5
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前…
  • 6
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216c…
  • 7
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 8
    ドジャースの「救世主」となったロハスの「渾身の一…
  • 9
    筋肉を鍛えるのは「食事法」ではなく「規則」だった.…
  • 10
    「イケメンすぎる」...飲酒運転で捕まった男性の「逮…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 7
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 10
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中