最新記事

日本経済

東京株式市場、日経平均は上げ幅拡大400円高 米国でのコロナ死者数減を好感

2020年4月6日(月)12時47分

大和証券・チーフグローバルストラテジストの壁谷洋和氏は「新型コロナウイルスの感染者が集中する米国のニューヨーク州で1日当たりの死者数が前日から減少し、ピークアウトの兆しがみえてきた。一方、日本は緊急事態宣言を発令する方針を固めたが、これに対する見極めは難しいながら、現時点では一層の感染が抑えられるとしてポジティブに受け止められているようだ」とコメントしていた。 TOPIXは1.84%高で午前の取引を終了。東証1部の売買代金は1兆2092億5000万円だった。業種別では情報・通信業を中心に29業種が値上がりし、下げたのは空運業など4業種にとどまった。

個別では、トヨタ自動車、ソニーなど主力の輸出関連株が総じてしっかり。NTT、NTTドコモなども買われ、富士フイルムホールディングスが上場来高値を更新した。味の素をはじめ食品株にも高い銘柄が目立つが、ANAホールディングスが軟化し、伊藤忠商事など商社株もさえない。 東証1部の騰落数は、値上がりが1466銘柄に対し、値下がりが633銘柄、変わらずが68銘柄だった。

日経平均は前営業日比599円38銭高の1万8419円57銭まで上値を伸ばした後、1万8200円近辺での一進一退となっている。市場からは「ニューヨーク州での死者数減に加え、国内では緊急事態宣言の発令の可能性が伝わった。いったん悪材料出尽くしとなり、買い戻しが入っている」(東洋証券・日本株ストラテジストの大塚竜太氏)との声が出ていた。

日経平均は上げ幅を拡大し、前営業日比400円ほど高い1万8200円台半ばでの推移となっている。トランプ米大統領は5日、新型コロナウイルスの感染拡大が最も深刻なニューヨーク州で感染拡大ペースが落ち着き始めている可能性があるとの期待感を示した。市場からは「イタリアやスペインなど欧州でも死者数が減っていることも好感されている。現在、市場での最大の関心事は新型コロナによる死者数と感染者数。これらのニュースには反応しやすい」(三井住友アセットマネジメント・シニアストラテジストの市川雅浩氏 )との声が出ていた。

ニューヨーク州は5日、1日当たりの死者数が1週間ぶりに前日から減少したと報告したが、それでも新たに600人近い感染者が死亡し、新規感染者も7300人を超えている。同州のクオモ知事は、州内の感染状況が落ち着きつつあるかどうかは依然不透明として慎重な見方を示した。

寄り付きの東京株式市場で、日経平均は前営業日比37円80銭高の1万7857円99銭となり、続伸。その後は前営業日終値近辺での一進一退となっている。ドル/円が108.80円台と円安基調を維持しているほか、米株先物がプラス圏での推移となっていることが好感されている。

市場関係者によると、寄り前の板状況は、トヨタ自動車、ホンダ、キヤノン、パナソニックは売り買い交錯、ソニーは売り優勢。

指数寄与度の大きいファーストリテイリングは売り買い交錯、ファナックは買い優勢。

メガバンクでは、三菱UFJフィナンシャル・グループ、三井住友フィナンシャルグループが買い優勢、みずほフィナンシャルグループが売り買い交錯となっている。

*内容を追加します。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

【関連記事】
・新型コロナウイルス感染爆発で顕在化 「習近平vs.中国人」の危うい構造
・仏・英、新型コロナウイルス死者が過去最多 伊・スペインは拡大一服の兆し
・トランプ「米国の新型コロナウイルス死者、今後数日間で急増」


cover200407-02.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2020年4月7日号(3月31日発売)は「コロナ危機後の世界経済」特集。パンデミックで激変する世界経済/識者7人が予想するパンデミック後の世界/「医療崩壊」欧州の教訓など。新型コロナウイルス関連記事を多数掲載。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

中国春節の9連休、国内旅行と消費支出を押し上げ

ビジネス

グーグル、データセンター向けに米電力会社2社と契約

ワールド

米、ロシアとUAEの個人・団体にサイバー関連の制裁

ビジネス

アップル、AIなど技術投資優先 株主総会でCEO表
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:日本人が知らない AI金融の最前線
特集:日本人が知らない AI金融の最前線
2026年3月 3日号(2/25発売)

フィンテックの進化と普及で、金融はもっと高速に、もっとカジュアルに

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医師がすすめる意外な健康習慣
  • 2
    米国の中国依存が低下、台湾からの輸入が上回る
  • 3
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く高齢期の「4つの覚悟」
  • 4
    3頭のクマがスキー客を猛追...ゲレンデで撮影された…
  • 5
    「水道水」が筋トレの成果を左右する...私たちの体に…
  • 6
    カビが植物に感染するメカニズムに新発見、硬い表面…
  • 7
    「IKEAも動いた...」ネグレクトされた子猿パンチと「…
  • 8
    「極めて危険」──ゼレンスキー、ロシアにおける北朝…
  • 9
    IMF、日本政府に消費減税を避けるよう要請...「財政…
  • 10
    武士はロマンで戦ったわけではない...命を懸けた「損…
  • 1
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より日本の「100%就職率」を選ぶ若者たち
  • 2
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医師がすすめる意外な健康習慣
  • 3
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く高齢期の「4つの覚悟」
  • 4
    「水道水」が筋トレの成果を左右する...私たちの体に…
  • 5
    「#ジェームズ・ボンドを忘れろ」――MI6初の女性長官…
  • 6
    カビが植物に感染するメカニズムに新発見、硬い表面…
  • 7
    海外(特に日本)移住したい中国人が増えている理由.…
  • 8
    100万人が死傷、街には戦場帰りの元囚人兵...出口な…
  • 9
    ロシアに蔓延する「戦争疲れ」がプーチンの立場を揺…
  • 10
    米国の中国依存が低下、台湾からの輸入が上回る
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 3
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 4
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 5
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 6
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 7
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 8
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 9
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 10
    「罠に嵌められた」と主張するが...欧州で次々と摘発…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中