最新記事

日本経済

日経平均1200円安・ドル102円割れ、金融市場に激震 政府「動向を注視」

2020年3月9日(月)11時59分

週明け9日の東京市場では新型コロナウイルスの感染拡大を背景とする世界経済への先行き不安から急激な円高、株安が進行、ドル/円は一時101円台まで、日経平均株価も1200円を超す急落となった。写真は円紙幣。都内で2013年2月撮影(2020年 ロイター/Shohei Miyano)

週明け9日の東京市場では新型コロナウイルスの感染拡大を背景とする世界経済への先行き不安から急激な円高、株安が進行、ドル/円は一時101円台まで、日経平均株価も1200円を超す急落となった。

米長期金利の急速な低下も円高を加速、サウジアラビアが原油増産の姿勢を打ち出し、原油相場が急落したことも市場の混乱に拍車をかけた。国内の長期金利は一時マイナス0.2%と昨年10月10日以来の低水準となった。

財務省幹部はドルが103円台まで下落した段階で「神経質な動きになっており、緊張感をもって見守る」とコメント。菅義偉官房長官は午前の会見で「市場動向を十分注視している」と述べた。

市場では「株式は売られすぎの側面が強いが、こうしたセンチメントが強まると何が下値を支えるきっかけとなり得るか見いだしづらい」(大和証券チーフグローバルストラテジスト、壁谷洋和氏)との声が聞かれた。

また円高進行については「政府・日銀は20カ国・地域(G20)の合意の範囲でドル買い/円売りのスムージング・オペレーション(相場の急激な変動を抑制する介入)を実施することができるとみている」(みずほ証券のチーフマーケットエコノミスト、上野泰也氏)との指摘も出ている。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

【関連記事】
・新型コロナウイルス感染症はいつ、どう終息するのか|ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
・米、新型コロナウイルスによる死者19人に 感染者21人増でNY州が非常事態宣言
・韓国、新型コロナウイルス感染拡大の元凶? 信者24万人の「新天地イエス教団」とは


20200317issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2020年3月17日号(3月10日発売)は「感染症VS人類」特集。ペスト、スペイン風邪、エボラ出血熱......。「見えない敵」との戦いの歴史に学ぶ新型コロナウイルスへの対処法。世界は、日本は、いま何をすべきか。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米ホワイトハウス東棟、全面解体へ 宴会場建設に伴い

ビジネス

米消費者物価、来月にも下落開始─財務長官=TV

ワールド

米、対ロシア制裁を大幅強化へ 22日中にも発表=財

ワールド

トランプ氏、関税効果を自賛 GMやフォードが謝意・
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:脳寿命を延ばす20の習慣
特集:脳寿命を延ばす20の習慣
2025年10月28日号(10/21発売)

高齢者医療専門家の和田秀樹医師が説く――脳の健康を保ち、認知症を予防する日々の行動と心がけ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 2
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺している動物は?
  • 3
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多い県」はどこ?
  • 4
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 5
    【2025年最新版】世界航空戦力TOP3...アメリカ・ロシ…
  • 6
    汚物をまき散らすトランプに『トップガン』のミュー…
  • 7
    国立大卒業生の外資への就職、その背景にある日本の…
  • 8
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 9
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
  • 10
    やっぱり王様になりたい!ホワイトハウスの一部を破…
  • 1
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 2
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号返上を表明」も消えない生々しすぎる「罪状」
  • 3
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多い県」はどこ?
  • 4
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
  • 5
    本当は「不健康な朝食」だった...専門家が警告する「…
  • 6
    日本で外国人から生まれた子どもが過去最多に──人口…
  • 7
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 8
    まるで『トップガン』...わずか10mの至近戦、東シナ…
  • 9
    「認知のゆがみ」とは何なのか...あなたはどのタイプ…
  • 10
    TWICEがデビュー10周年 新作で再認識する揺るぎない…
  • 1
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 2
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ監督が明かすプレーオフ戦略、監督の意外な「日本的な一面」とは?
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 5
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 6
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 7
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最…
  • 8
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外…
  • 9
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 10
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中