「タイパ」に追われる現代人が忘れた、「緩む」ことの大切さ

ときにはあえて情報から距離を置き、「緩む時間」を持つことが重要だ Day2505-Shutterstock
<現代を象徴するキーワードである「タイパ」。時間的な効率が最優先される社会において、現代人が知っておくべきリスクとは?>
最近、あちこちで耳にするようになった新しい言葉に「タイパ」がある。すでに日本では一般的に使われているようになっている「コスパ」が費用対効果を意味するコストパフォーマンスの略語であるのに対して、「タイパ」は時間対効果を意味するタイムパフォーマンスの略語だ。
国語辞典を発行する三省堂が選ぶ「今年の新語2022」では大賞を受賞。Z世代のトレンドとして注目を集め、最近では広くビジネスの世界で聞かれるようになったこの言葉は、「効率性」や「合理性」が何より重要とされ、それを追求することが美徳とされる今の時代を象徴する言葉と言えるだろう。
実際、タイパを追い求める見えない圧力を感じ、「何をするにも時間的効率を優先した行動や考え方を重視するようになった」と実感している人は少なくないだろう。企業や社会で進むDXやデジタルサービスの拡大で、多くの人が職場では大量の情報処理に追われ、食事中や束の間の休憩時間、通勤途中にもスマホ片手にニュースや動画をチェックする。いまや若い世代に限らず、中高年を含む多くのビジネスマンにとって、「タイパ」を重視した思考や行動は当たり前のものになっている。
さらにはプライベートにおいてもテレビ番組や映画などの動画を見る際に倍速再生が当たり前になり、若い世代を中心にTikTokのようなショート動画がバズり、YouTubeでは本編よりも切り抜き動画に需要が集まっている......。YouTubeではそうした風潮を受けて、2021年に60秒以内のショート動画に特化したサービスである「YouTubeショート」をスタート。パートナープログラムの改訂によって、2023年2月からは「YouTubeショート」のクリエイターも広告収入を得ることができるようになった。
いわば現代人の多くは、新たな情報や刺激に常に「飢えた」状態だ。情報が発信される速度はどんどん速くなり、それを処理し続けるために「タイパ」の重要性も増していく。
「頭」に支配されて暮らすことのリスク
とはいえ「タイパ」を最優先にして日々の生活を送っていると、当然ながら時間的・精神的な余裕は持てなくなる。合理性や効率だけを追い求めた時間の使い方には、どのような弊害があるのだろうか?
「コンピュータのように大量の情報を処理するためタイパに追われるような生活は、いわば『頭』だけに支配されて生きているようなもの」と話すのは、精神科医の泉谷閑示氏。泉谷氏は自らのクリニックで多くの患者の心のケアを行う傍ら、これまでに『なぜ生きる意味が感じられないのか』(笠間書院)、『「普通」がいいという病』(講談社現代新書)など多くの著書も出版してきた。
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