コラム

パラリンピックが日本にもたらしたバリアフリー化の機運

2021年08月27日(金)19時40分

障害者に対する考え方は、経済の発展状況、地形的な問題など、国によって異なる。人権に関する歴史的な革命の記憶や経験に乏しい日本では、障害のある人とない人が共に生きられる社会とはどういったものか、実現するための環境整備はどう進めたらよいのかと問われても、あるべき姿を描けないことの方が多い。

東京オリンピック・パラリンピックにより、日本語の世界レベルのガイドラインができたこと、それを適用させた事例が日本にたくさんできたことは大きな収穫だった。他国への遠征の多い海外選手に評価されたことは、日本のバリアフリーにとって自信になったことだろう。

日本のバリアフリーがまだまだ途上にあることは言うまでもない。障害者や高齢者が気持ちよく使えない建物や公共交通はたくさんある。都市部でもこれからというところだが、地方部においてはなおさらだ。

バリアフリーは国策として、段階的に進められている。民間企業や自治体も協力要請に従ってできるだけのことをしているケースが多い。現状はバリアフリーになっていなくても、計画されているということもある。交通事業者や自治体に問い合わせることで分かることも少なくない。

身近な地域でバリアフリー化が進んでいなければ、これまでの取り組みと今後の計画について調べてみることをおすすめしたい。

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プロフィール

楠田悦子

モビリティジャーナリスト。自動車新聞社モビリティビジネス専門誌『LIGARE』初代編集長を経て、2013年に独立。国土交通省の「自転車の活用推進に向けた有識者会議」、「交通政策審議会交通体系分科会第15回地域公共交通部会」、「MaaS関連データ検討会」、SIP第2期自動運転(システムとサービスの拡張)ピアレビュー委員会などの委員を歴任。心豊かな暮らしと社会のための、移動手段・サービスの高度化・多様化とその環境について考える活動を行っている。共著『最新 図解で早わかり MaaSがまるごとわかる本』(ソーテック社)、編著『「移動貧困社会」からの脱却 −免許返納問題で生まれる新たなモビリティ・マーケット』(時事通信社)、単著に『60分でわかる! MaaS モビリティ革命』(技術評論社)

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