コラム

自民大敗、でも石破続投......なら、次の政局はいつ、どんな形で訪れるのか?

2024年10月29日(火)10時31分

個別議員への多数派工作が今後14日間の焦点

今後の行方はどうなるか。まず11月11日の招集が予定されている特別国会で誰が首班に指名されるだろうか。与党が過半数割れを起こしたということは、論理的には、オール野党が統一候補として野党第一党である立憲民主党代表の野田佳彦元首相を推せば、政権交代が起きることを意味する。しかし各野党の事情に照らすと、現実的とは言い難い。

さりとて石破首相が連立枠組みの拡大を期して国民民主党等と提携するとしても、首班指名選挙で自らの名前に投票してもらって過半数を得られる保証があるとは限らない。したがって上位2名による決選投票を前提に、そこで1位を取ることが当面の目標となり、相対的に多い得票を目指して(白票や無効票の存在を考えると過半数を取る必要はない)、無所属議員の協力取り付けや追加公認での自民党会派入りの働きかけがなされるのではないかと思われる。つまり政党単位での合従連衡(連立政権の拡大あるいは政策ごとの部分連合の形成)の模索と並んで、個別議員に対する多数派工作が今後14日間の焦点となるだろう。

その後、来年3月の本予算成立前後、または6月予定の通常国会閉会前のタイミングで政局がくる可能性がある。与党が過半数割れを起こしている以上、石破首相に対する内閣不信任案が提出されて可決されるリスクは常に想定しなければならない。7月の参議院選挙を前に、自民党内から造反票が出ないとも限らない。総裁選決選投票で次点に泣いた高市早苗前経済安保相は今回の選挙応援でも存在感を見せつけた。石破首相にとっては綱渡りの政権運営になる。

プロフィール

北島 純

社会構想⼤学院⼤学教授
東京⼤学法学部卒業、九州大学大学院法務学府修了。駐日デンマーク大使館上席戦略担当官を経て、現在、経済社会システム総合研究所(IESS)客員研究主幹及び経営倫理実践研究センター(BERC)主任研究員を兼務。専門は政治過程論、コンプライアンス、情報戦略。最近の論考に「伝統文化の「盗用」と文化デューデリジェンス ―広告をはじめとする表現活動において「文化の盗用」非難が惹起される蓋然性を事前精査する基準定立の試み―」(社会構想研究第4巻1号、2022)等がある。
Twitter: @kitajimajun

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