コラム

第三次世界大戦「2035年までに勃発」と専門家の「4割超」が予測...核戦争、宇宙戦争も警戒(国際調査)

2025年03月06日(木)18時04分

大国間の多面的な紛争を伴う第三次大戦には核兵器が使用され、宇宙空間にまで拡大する恐れがある。48%(第三次大戦を予想した回答者では63%)は今後10年以内に少なくとも1つの勢力が核兵器を使用すると予想した。

45%(第三次大戦を予想した回答者では60%)は今後10年以内に宇宙空間で直接的な軍事衝突が起こると予想。28%が世界の繁栄に対する最大の脅威として主要国間の戦争を挙げた。米中の戦略的競争と地政学的な緊張がより危険な状態に悪化すると懸念する声が多かった。

「ロシアとNATOが直接的な軍事衝突」45%

1年前よりも台湾を巡る軍事衝突の可能性を予想する傾向が大幅に強まっている。米国が台湾を支援し、中国に対抗する可能性がある。65%が今後10年以内に中国が台湾を武力で奪還しようとするだろうと予想した。第三次大戦を予測した回答者ではその割合は79%にのぼった。

大国間の紛争につながる恐れがあるのは米中対立だけではない。45%が今後10年以内にロシアと北大西洋条約機構(NATO)が直接、軍事衝突する可能性があると考えていた。1年前の調査の29%から大幅に増えていた。第三次大戦を予測した回答者では69%に達した。

回答者のほぼ半数が今後10年以内に中国、ロシア、イラン、北朝鮮が正式な同盟国になるとみている。47%は35年までに世界は米中の陣営にほぼ二分されると分析。46%がロシア、イラン、中国、北朝鮮が正式な同盟国となり新たな枢軸が形成されると考えていた。

プロフィール

木村正人

在ロンドン国際ジャーナリスト
元産経新聞ロンドン支局長。憲法改正(元慶応大学法科大学院非常勤講師)や国際政治、安全保障、欧州経済に詳しい。産経新聞大阪社会部・神戸支局で16年間、事件記者をした後、政治部・外信部のデスクも経験。2002~03年、米コロンビア大学東アジア研究所客員研究員。著書に『欧州 絶望の現場を歩く―広がるBrexitの衝撃』(ウェッジ)、『EU崩壊』『見えない世界戦争「サイバー戦」最新報告』(いずれも新潮新書)。
masakimu50@gmail.com
twitter.com/masakimu41

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