トランプ氏「イランに核兵器計画存在」、議会に説明 情報機関と矛盾

トランプ米大統領は今週、米軍が爆撃したイランの施設には「核兵器開発プログラム」が存在したとする書簡を議会に送った。24日、オランダのハーグで撮影(2025年 ロイター/Brian Snyder)
[ ワシントン 24日 ロイター] - トランプ米大統領は今週、米軍が爆撃したイランの施設には「核兵器開発プログラム」が存在したとする書簡を議会に送った。
米情報機関は今年3月、そうしたプログラムは存在しないとの見解を示しており、今回の攻撃決定に米情報機関による裏付けがあったか疑問が浮上している。
トランプ氏はジョンソン下院議長に宛てた23日付の書簡で「米軍はイラン政府が核兵器開発プログラムに使用している核施設3カ所に精密攻撃を実施した」と説明した。書簡はホワイトハウスのウェブサイトに掲載された。
一方、ギャバード国家情報長官が3月に議会で示した米情報機関の最新の評価では、イランの最高指導者ハメネイ師は2003年に停止された核兵器開発の再開を命じていないと分析していた。
米情報機関の報告書にアクセスできる関係筋は先週、3月の評価は変わっていないとロイターに明かした。
トランプ大統領は先週、ギャバード氏が議会で示した見解を否定し、イランの核開発に関する情報機関の分析に疑問を呈した。
ギャバード氏自身も20日、3月の証言に関する報道に異議を唱え、米情報機関の分析はイランが望めば「数週間から数カ月」で核兵器を製造できることを示しているとXに投稿した。
攻撃前にまとめられた米情報機関の報告書によると、イランは03年に核兵器開発計画を終了し、必要な技術をまだ全て習得していない。しかし、いずれ核弾頭を製造するための専門知識を有しているという。