午後3時のドルは145円前半に小幅高、中東緊張緩和で一巡感

6月25日、午後3時のドル/円は145円前半と、前日ニューヨーク市場の終盤から小幅にドル高、円安で推移している。写真は米ドル紙幣。2022年7月撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic)
Atsuko Aoyama
[東京 25日 ロイター] -
午後3時のドル/円は145円前半と、前日ニューヨーク市場の終盤から小幅にドル高、円安で推移している。中東の緊張緩和で大幅な値動きは一服となる中、利益確定や持ち高調整の動きで小幅な上下動が続いた。
仲値公示にかけては輸入企業のドル買いが入ったとみられ、145円前半へ上昇。その後は下落に転じ、日銀の田村直樹審議委員の発言が伝わり始めると下げが深まった。144.62円まで売られた後は、利益確定の動きなどで145円台を回復した。
日本時間23日夜に148円台へ急伸した後は144円台半ばまで下げが続いており、「利益確定やポジション調整のドル買い/円売りが出ている」(為替ブローカー)との声が聞かれた。きょうこの後に大きな材料はなく、「レンジ取引が続く」(同)との見方がある。
午前中に福島県金融経済懇談会で講演した日銀の田村直樹審議委員は、物価の上振れリスクに警戒感を示した上で、物価目標の実現時期が想定より「前倒しとなる可能性も十分にある」との認識を示した。物価目標実現の確度が高まる、あるいは物価上振れリスクが高まる場合は「たとえ不確実性が高い状況にあっても、果断に対応すべき場面もあり得る」と語った。
午後の会見では、日米交渉未決着な中での利上げの是非について、「現実問題として、対応の可能性高いわけではない」としていた。
SBIFXトレードの斎藤裕司エグゼクティブ・アドバイザーは「ニュースのヘッドラインで午前に多少の動きはあったものの、田村委員の発言は予想通り」と述べ、「利益確定のドル売りのきっかけ」だったとの見方を示した。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 145.03/145.04 1.1618/1.1620 168.50/168.56
午前9時現在 144.93/144.94 1.1611/1.1614 168.30/168.31
NY午後5時 144.91/144.95 1.1608/1.1611 168.21/168.29