ナチスによる悲劇を「繰り返すわけにいかない」...イスラエル大使が語った、イラン攻撃の狙いと成果

ホワイトハウス前で行われた反戦集会(6月18日) ZUMA Press Wire via Reuters
<イスラエルはどういう経緯でイラン攻撃を決断し、これからの対イラン政策をどう考えているのか。そしてガザでの戦争の行方は......。ギラッド・コーヘン大使インタビュー>
6月12日、イスラエルはイランの核施設を中心に武力行使を実施した。それを受けてイランも応戦し、約1700キロ離れた両国がミサイル攻撃などの応酬を繰り広げた。そして6月22日には、アメリカがコードネーム「ミッドナイト・ハンマー作戦」に乗り出し、ステルス戦闘機B-2による地中貫通ミサイルのバンカーバスターを投下し、トマホークミサイルと合わせて、イランの核燃料施設2カ所を爆撃した。
米軍の介入により、イスラエルとイランは停戦に合意した。その後もまだ小競り合いは続いたが、懸念されていた世界の要所であるホルムズ海峡の封鎖といった事態は避けることができた。
この停戦の直前に、筆者は在日イスラエル大使のギラッド・コーヘン大使に直撃インタビューを行った。イラン攻撃の経緯と正当性に関するイスラエル側の「言い分」は何なのか、そして今も死傷者が出ているパレスチナ自治区ガザへの報復作戦の行方についてじっくりと話を聞いた。
──デモを起こすなど日本にもイスラエルに敵対的な人はいますが、日本では安全面で不安に感じることはあるか。
日本は民主主義の国であり、私たちはこの表現の自由を尊重しています。しかし、私は非常に快適で、非常に安全だと感じています。そして、この機会に日本政府と日本の警察に感謝したいと思います。日本には反ユダヤ主義はありませんし、真の憎悪もありません。もし小さな問題があれば、日本政府と全面的に協力して対処します。